あの人のVIEW POINT

女性がいきいきすれば、酪農の未来は明るい!

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女性がいきいきすれば、酪農の未来は明るい!

 JA北海道女性協議会フレッシュミズ部会
部会長 大橋 加奈子さん

Profile:1979(昭和54)年、北見市生まれ。北見緑陵高校を卒業後、農協職員などを経て実家の大橋牧場(乳用牛42頭)の後継者に。両親、夫との家族経営。フィットネスクラブやスノーボードの指導経験で培った人前で話す力を生かし、オホーツクJA女性協議会フレミズ部会長、JA女性組織協議会フレミズ全国交流集会実行委員長も務める。18歳から3歳まで4人の息子がいる。
この記事は2019年10月1日に掲載された情報となります。

 

祖父の代から続く酪農家三姉妹の次女として生まれ育ちました。“後継”を意識したのは19歳の頃。姉の「結婚して家を出ても親の面倒をみるから」という言葉で自分も家業について真剣に考えるようになり、また、体を使って働きたいというのもあって酪農後継者の道を選びました。

婿入りしてくれた夫は酪農未経験者でしたが勉強熱心で本当に助かっています。何でも話し合い、分からないことは聞き、失敗を繰り返しながら自分たちなりの方法でここまできました。

こだわっているのは牛にとっての良い環境づくりです。家族で協力し合い衛生管理も徹底。子牛の些細な体調の変化にも早い段階で気付くよう意識しています。

そうして手間を惜しまずに牛に愛情を注ぐと、健康や発育に成果として表れ、収入という形で返ってくることも最近は実感できるようになりました。

酪農は時間の縛りが多く子育て世代は特に大変。私の場合は、子どもの生活に合わせて朝の搾乳時間を30分早めたり、外で仕事がある時は両親の協力を得たり。家族って助け合える良い面もありますが、周りを見ると苦労しているところも。

労働時間や給料などは話し合いが必要と思っても嫁や婿の立場では言い出しにくいこともあるでしょう。

フレミズ部会では、勉強会や牧場研修のほかに、時にはランチ会で悩み相談や雑談も…。女性っておしゃべりしてなんぼ(笑)。情報交換や気分転換の場にしてほしいですね。

外でいろいろ関われば仕事への理解にもつながります。仕事にも趣味にも生懸命になれる女性が増えてほしいなと思っています。

今後はフレミズとして、地域の役に立ちたいです。子どもたちへ食育などを母親目線の私たちの言葉で伝えていけたらいいですね。