純農Boy2023グランプリ
スタンドブルーファーム代表
岸本 久靖
この記事は2024年4月1日に掲載された情報となります。
大学で教職課程を履修し、教授に勧められて、卒業後、農業高校の教員になりました。先生をしていたのは5年間ですが、教える立場の僕が生徒たちに教わることのほうが多かったような気がします。
真剣に農業を学ぼうとする生徒たちと向き合う中で、なぜそのチャンスがあるのに、自分で農業をしないのか、と考え始め、教員を辞めて自ら実践者になろうと決意しました。
両親は美唄で米・麦・大豆をつくっていますが、親の仕事を手伝うだけなら学生のころと変わらないので、別経営で挑戦してみようと、親から土地を借り、融資を受け、機械や資材を用意して、黒にんにくの栽培を始めました。
なぜにんにくかというと、教員時代、青森県田子町から来ている生徒がいて、彼のお父さんにお会いしたときに聞いた「青森のにんにくは世界ブランドだから」という一言に衝撃を受けた体験があったからです。自分の農作物を世界に誇れるものだと胸を張って言えるのは、かっこいいですよね。
今は「世界に誇れるものづくり」が僕のテーマです。JGAP認証を取得したのも、授業で自分が教えたことを実践しないと嘘くさいから。僕の原動力は間違いなく教え子たちですね。
僕の所属するJAみねのぶ青年部では、理事が純農Boyのオーディションに参加することになっていて、義務感で出たら、思いがけなくグランプリに選んでいただきました。やるからには、北海道農業のPRに力を尽くしたいですし、純農Boyになればこんなこともできるんだと、その存在価値を高める役目を果たせたらいいなと思っています。
僕の強みは教育と農業の現場を知っていること。その取り柄を生かしながら、これまで僕を応援してくれた方々へ農業を通じて恩返しをしていきたいです。