支えになった農協青年部 農業の未来を変える力に

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北海道農協青年部協議会 会長 全国農協青年組織協議会 理事 稲村 政崇

北海道農協青年部協議会 会長
全国農協青年組織協議会 理事
稲村 政崇

この記事は2021年10月1日に掲載された情報となります。

農家の5代目長男として生まれましたが、地元とは違う世界に触れてみたくて京都の大学に入り、生命保険会社に就職。

全国転勤を経験し、大阪勤務時代に知り合った妻と結婚もしました。

転機になったのは、子どもができた時です。

仕事は楽しかったものの、朝早く家を出て夜遅くに帰る生活では、子どもが成長する様子が見られないと思いました。

その時によみがえったのは、自分が子どもの頃に農業をしている親がいつも身近にいてくれた記憶です。

私も家族といる時間を大切にしたいと思い、当別に戻って農業を始める決意をしました。

実際に始めてみて、天候に左右されながら1年に1作しかできない農業は、想像以上に難しく感じました。

そんな時に頼りになったのが農協青年部です。

年代の近い仲間から経験談や知識を聞くことができ、更には夢や目標、地域の農業の課題についても語り合いました。

農業を始めて、自分が外で仕事をしていると家の窓から子どもが手を振っている、思い描いていた光景が目の前にあります。

そのようにある程度自分の裁量でできる自由があると同時に、将来的には経営者として責任を持つ覚悟も必要です。

その覚悟を身につけるためのステップが、青年部なのではないかと思っています。

北海道農協青年部協議会の会長にも推薦していただき、全国組織にも参加、外の世界から刺激を受け、得た知識は地元に返していきたいと考えています。

今は米の消費減少、担い手不足などで生産者も不安を抱えていますが、若手ならではの発想力があり、共に取り組む仲間がいる青年部だからこそ、課題を突破すべく攻めの姿勢で挑戦していきたいですね。

Profile
1982(昭和57)年、当別町生まれ。立命館大学卒業後、生命保険会社に就職、新潟・大阪・神奈川・熊本での勤務を経験。2013(平成25)年に退職し、当別町の実家に戻り就農、米の生産を始める。同時に北いしかり農協青年部に入部。2020(令和2)年、北海道農協青年部協議会に活動の場を広げ、翌2021(令和3)年から会長に就任。東北・北海道ブロックの代表として全国農協青年組織協議会の理事にも就任し、若手農家の先頭に立ち未来の農業を切り拓く役割を担っている。