きれいだな、かわいいなと思いながらお花を作っています

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新ひだか町 地原 有紀

新ひだか町
地原 有紀

この記事は2022年2月1日に掲載された情報となります。

「お花を作ってみたい」と思ったのは、友達と行ったオランダ旅行がきっかけです。

ずっと東京で働いていましたが、会社帰りに「新・農業人フェア」に立ち寄って相談。

紹介を受けたのが新ひだか町のJ‌Aみついしでした。

町の農業実験センターで1週間の体験を経て、2017年の春から2年間の就農研修をスタート。

3年前に施設を借りて就農し、昨年の春からは自分のハウスを建てて独立しました。

5棟のうち新規に買ったのは1棟だけで、残りのハウスは譲ってもらったもの。

解体して運び、新たに建てる作業もJ‌Aや近所の方がみんなで手伝ってくれました。

私が主に作っているのはデルフィニウムのシフォンブルーという品種。

ふわっとしたフォルムと淡い色合いが大好きです。

水色とピンク、紫の3色を育てていますが、手入れをしながら「きれいだな、かわいいな」と自己満足してしまうほど。

東京の友達に送って、部屋に飾った写真が届いたりするのもうれしいです。

基本的に町では夫婦での就農を呼び掛けていますが、特例の基準を満たせたので一人で就農することができました。

J‌Aの若い職員から課長、部長までしょっちゅう回ってサポートしてくれるので、周囲の助けがあれば一人でも大丈夫。

やりたいという人が集まって、お互いに助け合っていけるような仕組みができればいいなと思います。

私にとってお花作りは農業というより以前携わっていた楽器の製造と近い感じ。

花も楽器も食べもののような必需品ではないけれど、あったらすごく幸せなもの。

コロナ禍で生花の需要が減っていますが、もっと日常で気軽に花を飾ってもらえたらいいなと思います。

Profile
1981(昭和56)年生まれ、東京都出身。専門学校卒業後、フルートの製造や楽器販売、修理など、楽器関係の仕事を10年ほど続けたあとCRCと呼ばれる治験コーディネーターに転身。オランダ旅行をきっかけに花の栽培に興味を持ち、2017(平成29)年から新ひだか町農業実験センターで2年間就農研修。2019(平成31)年に三石地区で新規就農して3年目。(11月、定植して間もないデルフィニウムのハウスで撮影)