JGAPの受審方法として、現地審査と遠隔審査の違いについて紹介します。コロナ感染拡大を背景とした遠隔審査ですが、Web会議システムを活用することで、現地審査と同等レベルで受審できます。
この記事は2022年8月1日に掲載された情報となります。
ホクレン 訓子府実証農場 農産技術課
訓子府実証農場でのGAPの取り組み
ホクレン訓子府実証農場農産技術課は、JGAPの取得・維持に当たり必要な手続きや設備、各審査を通じた確認ポイントなどに関する情報を得るため、2018 年からJGAPに取り組み、野菜栽培(ほうれんそう)でのJGAP 個別認証を取得しています。
今回はコロナ渦における審査方法として、一般財団法人日本GAP協会にて、2020年10月より運用開始となった「JGAP遠隔審査ガイドライン(農産物)」※に基づき、維持審査を遠隔審査で受審しましたので、現地審査との違いについてご紹介します。
遠隔審査の要件
遠隔審査は、「ICT機器の発展による審査・認証の業務手法の進歩と、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染リスクの回避」を背景としています。審査可能な「農場」の要件も、①COVID-19により政府から移動の制限および自粛が要請されている、②通信環境が整っている、③初回審査ではない、④直前の審査で「管理点と適合基準」における「必須項目」・「重要項目」で審査員からの是正要求が10%未満である、とされています。
遠隔審査は現地審査と変わらない審査
現地審査と遠隔審査の経費・機材面などの違いは別表にまとめました(表1および表2)。
遠隔審査の事前準備では、審査会社と審査当日の進め方などを細かく確認しながらの取り進めとなりました。審査自体は滞りなく、現地審査と同等のレベルで受審できました。
ただし、遠隔審査を受審した次回の審査については「現地審査」となりますので、ご留意ください。