高窒素で省力化になることに加え、リン酸とカリ減肥で施肥コストと環境負荷の低減に役立つBB肥料です。
この記事は2022年8月1日に掲載された情報となります。
ホクレン 肥料農薬部 技術普及課
肥料コストの低減と土壌養分の蓄積が課題
肥料原料価格の高騰により、肥料価格が大幅に値上がりしており、肥料コストの低減が農業経営の課題になっています。
一方、北海道内の土壌養分はリン酸・カリが蓄積傾向にあります(図1)。土壌養分が蓄積している場合は「北海道施肥ガイド」(アグリポートVOL31掲載)に基づく減肥が有効です。余分なリン酸・カリ施肥を減らして肥料のムダづかいをなくすことは、肥料コストの低減だけでなく、肥料資源の有効活用や環境負荷の低減にもつながります。
環境にやさしいえこラクシリーズが新登場
ホクレンでは、令和4肥料年度より環境にもやさしいエコなBB肥料「えこラクシリーズ」の取り扱いを開始しました。
高窒素で省力化に役立つと好評をいただいている「せひラクシリーズ」の特長に加え、リン酸やカリが蓄積した圃場で、北海道施肥ガイドに基づく減肥ができる肥料です。
従来のせひラクシリーズにもリン酸・カリの低い銘柄はありますが、えこラクシリーズは北海道施肥ガイドに基づき、リン酸・カリの土壌分析値が「やや高い」以上の場合の施肥対応に適合した成分を基準にしています(表1、2)。
まずは土壌分析を!
えこラクシリーズは、リン酸やカリ蓄積圃場向けに設計しているため、全ての圃場で使用できるわけではありません(表3)。土壌分析を定期的に行い、自分の圃場にはどんな肥料が適しているのか確認しましょう。土壌養分は毎年大きく変わるものではないので、3年くらい前の分析結果も肥料選びには有効です。
地域によって流通銘柄は異なるため、減肥銘柄を検討する際はお近くのJAにご相談をお願いします。