環境にやさしい せひラク銘柄「えこラクシリーズ」

キーワード:施肥肥料

えこラク

高窒素で省力化になることに加え、リン酸とカリ減肥で施肥コストと環境負荷の低減に役立つBB肥料です。

この記事は2022年8月1日に掲載された情報となります。

ホクレン 肥料農薬部 技術普及課

肥料コストの低減と土壌養分の蓄積が課題

肥料原料価格の高騰により、肥料価格が大幅に値上がりしており、肥料コストの低減が農業経営の課題になっています。

一方、北海道内の土壌養分はリン酸・カリが蓄積傾向にあります(図1)。土壌養分が蓄積している場合は「北海道施肥ガイド」(アグリポートVOL31掲載)に基づく減肥が有効です。余分なリン酸・カリ施肥を減らして肥料のムダづかいをなくすことは、肥料コストの低減だけでなく、肥料資源の有効活用や環境負荷の低減にもつながります。

土壌分析の傾向(くみあい土壌分析センター2016~2020肥料年度)
図1.土壌分析の傾向(くみあい土壌分析センター2016~2020肥料年度)
アグリポートVOL31「北海道施肥ガイド2020」とその使い方
アグリポートVOL31「北海道施肥ガイド2020」とその使い方 https://agriport.jp/agriculture/ap-4352/

環境にやさしいえこラクシリーズが新登場

ホクレンでは、令和4肥料年度より環境にもやさしいエコなB‌B肥料「えこラクシリーズ」の取り扱いを開始しました。

高窒素で省力化に役立つと好評をいただいている「せひラクシリーズ」の特長に加え、リン酸やカリが蓄積した圃場で、北海道施肥ガイドに基づく減肥ができる肥料です。

従来のせひラクシリーズにもリン酸・カリの低い銘柄はありますが、えこラクシリーズは北海道施肥ガイドに基づき、リン酸・カリの土壌分析値が「やや高い」以上の場合の施肥対応に適合した成分を基準にしています(表1、2)。

えこラクシリーズの特徴
表1.えこラクシリーズの特徴
えこラク全道銘柄 保証成分(%)
表2.えこラク全道銘柄 保証成分(%)

まずは土壌分析を!

えこラクシリーズは、リン酸やカリ蓄積圃場向けに設計しているため、全ての圃場で使用できるわけではありません(表3)。土壌分析を定期的に行い、自分の圃場にはどんな肥料が適しているのか確認しましょう。土壌養分は毎年大きく変わるものではないので、3年くらい前の分析結果も肥料選びには有効です。

コスト低減銘柄の選び方
表3.コスト低減銘柄の選び方
施肥設計例(玉ねぎ)
表4.施肥設計例(玉ねぎ) 肥料費は令和4肥料年度価格による試算

地域によって流通銘柄は異なるため、減肥銘柄を検討する際はお近くのJAにご相談をお願いします。