「顆粒水口施用」と「自動給水装置」を組み合わせることで水田の除草剤散布を大幅に省力化できました。
この記事は2020年4月1日に掲載された情報となります。
ホクレン 肥料農薬部 技術普及課
顆粒水口施用は、水田の水口に薬剤(除草剤)を設置すると、あとは水口から流れる水と自然拡散により、除草剤成分が水田全体に広がるので、とても省力的な技術です。しかし、薬剤処理後は、随時、水位を確認し、入水、止水作業を現地で行う必要があります。
一方、自動給水装置WATARAS(ワタラス)は、スマートフォンからの設定で、入水や止水、水位を一定に保つなどの水管理を遠隔で行うことが可能です。そこでホクレンでは、顆粒水口施用と自動給水装置を組み合わせた試験を行い、省力性を確認しました(表1)。
薬剤処理の際は、スマートフォンで処理開始時(5㎝)の水位になるようセットし、その水位になった時点で薬剤を水口に設置後、処理終了時の水位(7㎝)をセットしました。専用メッシュバッグへの薬剤投入と水口への設置は手作業ですが、1分半程度で済み、止水やその後の水位は自動給水装置により自動で管理されました(図1)。除草剤の効果についても、水田全体に成分が拡散され、十分得ることができました(表2)。
生産者からは作業の手間がかからず、除草効果も確認できたことから、次年度以降も使用したいとの意見をいただいており、大幅な省力化につながると期待しています。
「顆粒水口施用」が紹介されている「省力化ガイドブック」を下記リンクからご覧ください。
https://www.hokuren.or.jp/kouho/ap/backnumber/22si.pdf
「顆粒水口施用」解説動画
https://www.youtube.com/watch?v=6Z7TE4yA5zY