コネクテッドファーム通信(2024年3月)
取り組みNOW~生産性向上~

持続可能な農業実現に向け「高機能バイオ炭」の実証試験を行っています

キーワード:コネクテッドファームコネクテッドファーム構想高機能バイオ炭
高機能バイオ炭施用直後の試験圃場(2023.4.25)
高機能バイオ炭施用直後の試験圃場(2023.4.25)
この記事は2024年3月1日に掲載された情報となります。

 

訓子府実証農場では、2023年度から脱炭素農業にも役立つ、高機能バイオ炭※の生産性向上や土壌改良効果を確認する試験に取り組んでいます。昨年は、高機能バイオ炭を施用した玉ねぎの栽培試験を行いました。

単年度の結果であり、初期生育不良や干ばつなどの影響もありましたが、総じて慣行区(未施用)に比べ1球重が増大する傾向が見られました。

また、冬期間に当農場ハウスで実施した、寒締めほうれんそうの栽培試験においても、施用区で増収傾向が見られました。

玉ねぎ選果場から排出される残渣を使った高機能バイオ炭で玉ねぎを栽培すれば、循環型農業になることが期待されるなど、みどりの食料システム戦略にも沿った取り組みであることから、当農場では今後もJAや関係部署と連携し試験を継続したいと考えています。

 

高機能バイオ炭施用区(上)、慣行区(下)のサイズ選別結果~写真左からS、M、L、L大(上写真のみ)
高機能バイオ炭施用区(上)、慣行区(下)のサイズ選別結果~写真左からS、M、L、L大(上写真のみ)

 

※高機能バイオ炭:もみ殻などの作物残渣を使ったバイオ炭は土中に長期間、炭素を貯留でき、温室効果ガス削減効果が認められている。

高機能バイオ炭は、バイオ炭に特殊な微生物を付着させ、pH調整や有機物の分解促進などの効果が期待できる。今回の当農場の両試験では、通常の肥料と別に高機能バイオ炭を7,500/10a施用。