酪農ヘルパー
花里 有季
この記事は2020年8月1日に掲載された情報となります。
子どもの頃から動物が好きで、いつか牧場の仕事をしてみたいと思っていました。
25歳を過ぎた頃、自分が本当にやりたいことは何か考えた時にその思いが湧き上がり、オホーツク管内の酪農体験ツアーに参加、初めて北海道を訪れました。
北見などでの3日間は、朝が早く、思いのほか仕事がハードでしたが、とても楽しくて。
“ザ・北海道”の雄大な景色にも魅せられ、体験後に直接中央会に連絡を取り、すぐにこの仕事を紹介してもらいました。
勢いのままに北海道にやってきましたが、不安以上にここで暮らすことが楽しみでした。
酪農には休みがありません。
酪農ヘルパーは休みをとる酪農家に代わって牛の世話などをするのが仕事です。
私は、網走市内18戸の牧場で先輩とともに朝と昼の2回、哺乳や搾乳、除糞、餌やりなどの作業を行っています。
それぞれ牧場によってやり方もこだわりも違うので、作業手順や注意点をメモ帳に書き込んでいます。
そして、分からないことはそのままにせず、自分から尋ねるように心がけています。
初めは、寝わらを敷く際のフォーク一つとっても扱いが難しく、上手にすくうことができませんでした。
本州の観光牧場でしか見たことがなかった牛の大きさと迫力に圧倒され、牛に蹴られるという洗礼も受けました(笑)。
それでも毎日が充実しているのは、岩本組合長をはじめ頼れる存在に支えられているから。
動物の命を扱う責任を感じながら、介護で培った体力と精神力、気遣いの心を持ってこれからも取り組んでいきたいと思っています。
北海道に来て、私はより行動的になりました。
同世代の方が少しでも農業に興味を持ったなら、とりあえず動いてみると良いと思います。
女性の仲間が増えたらうれしいですね。
Profile
1993年、神奈川県生まれ。川崎の高校(福祉科)を卒業後、介護福祉士および介護ヘルパーとして、2019年12月までの8年間、介護施設に勤務する。同年、千葉県や北海道で酪農体験ツアーに参加したのをきっかけに酪農ヘルパーに興味を持ち、今年2月に「網走市酪農ヘルパー利用組合(岩本敦志組合長)」に就職。趣味は音楽フェスに行くことでback numberのファン。休日はドライブを楽しんでいる。