この記事は2019年12月1日に掲載された情報となります。
GAPでは、農畜産物を生産する環境や工程に潜むさまざまなリスク(危険性)を洗い出し、日頃の作業での対策を考え実行することで減らしていきます。これはGAPの取り組みではとても大切な考え方です。
ホクレン 訓子府実証農場 農産技術課
主幹 佐久間 芳則さん
GAPでは、栽培や収穫、農畜産物の取り扱いなどの各工程で、食品や労働などの安全を確保するため、リスク評価と対策を行います。
これは、
①安全を脅かす要因(食品安全であれば汚染や異物混入など)によって引き起こされるさまざまなリスクを洗い出し、特定する。
②その深刻度と発生頻度からリスクの大きさ※を評価し対策を検討する。
③これに基づき望ましい作業の手順や留意点をまとめ、農場全員がこれに沿って作業する。
という取り組みです。
※リスクの大きさ=危害の深刻度×発生頻度(起こる確率)
当農場においても、収穫工程の食品安全や、トラクターなど機械作業の労働安全確保のために、担当者全員で、起こりうる危害とその要因を特定。それぞれのリスク評価を行い、作業ごとに対策をまとめ、職場に貼り出すなど全員で共有しています。
リスクを完全になくすことはできませんが、できるだけ減らす取り組みは重要と感じています。なお、新たな機械器具や作業手順の導入などリスクは常に変化します。継続して確認し改善していくことが大切です。
次号も「リスク評価と対策」について紹介します。