この記事は2020年2月1日に掲載された情報となります。
GAPで行う、作業に潜むリスク(危険性)の洗い出しと対策のまとめ方について、ホクレン訓子府実証農場で行ったほうれんそうの収穫工程を例に紹介します。
ホクレン 訓子府実証農場 農産技術課
主幹 佐久間 芳則さん
当課はほうれんそうでJGAPを取得しています。収穫工程での食品安全リスクのまとめ方を紹介します。
①作業内容を細かく分ける。
②収穫の際、作物に触れる可能性があるものをリストアップ。作業者、手袋、鎌など。
③分けた作業ごとに考えられる危害要因※を、作業の様子を思い浮かべて挙げていき、特定する。「手指の汚れによる汚染」「不潔な服装からの異物混入」など。
④その危害が発生した際の深刻度(影響の大きさ)と頻度(近隣の発生状況も踏まえる)から、それぞれのリスクの大きさを評価する。
⑤対策の内容を検討する。手指の汚れでは手洗いや手袋着用など。
⑥これらを一覧表(リスク評価表)にまとめる。
⑦項目(危害要因)ごとに、望ましい作業の手順、気を付けることを関係者全員に説明し共有する。
なお、危害要因の特定段階から、なるべく多くの人が関わるようにした方が、情報共有や意識付けに効果的です。
次号は「農作業安全」のリスク評価と対策について紹介します。