北海道農協青年部協議会
副会長 村田 辰徳さん
Profile:1982(昭和57)年、幕別町生まれ。帯広三条高校を卒業後、士幌高校農業特別専攻科に進み、家を手伝いながら農業経営を学んだ。2年前に父から経営移譲を受け、現在は41haの農地で小麦・ビート・馬鈴しょ・長芋・ごぼう・白菜・かぼちゃの7品目を両親と義弟で生産している。JA幕別町の青年部長、十勝の24農協が加盟する十勝地区農協青年部協議会の会長を経て、今年4月から現職。(幕別町にある自家のごぼう畑にて撮影)
この記事は2018年10月1日に掲載された情報となります。
十勝地区の24農協で組織する十勝地区農協青年部協議会では北大農学部の学生のホームステイを受け入れる「とかち農業・絆プロジェクト」を行っています。
農業を専門に学んでいる学生たちなので、農村の課題や未来について夜遅くまで語りあったり、反対に盟友が北大を訪ねて事後学習会をしたり、毎年交流を続けています。
なかには卒業後に農水省に入省した人もいて、生産現場の思いを知ってもらうことは、とても意味があるのではないかと感じています。私自身、学生時代に東京や千葉、アメリカでホームステイを経験させてもらい大きく視野が広がったので、その恩返しと思って協力しています。
また、去年は「学校給食プロジェクト」という試みも実施しました。これは帯広畜産大学の学生と十勝青協がタイアップ。十勝の食材を使ったメニューを学生と一緒に考案し、帯広市内の小中学校に提供するという内容です。
私たちも小学校に出向いて一緒に給食を食べたのですが、「牛乳が苦手」と言っていた子が、牛乳入りの「NEW(乳)ぶたじる」をおいしそうにたいらげて、おかわりをしにいく姿を見て、とてもうれしく励みになりました。
この春、道青協の役員に就任しましたが、私が目指すのは心から「入ってよかった」と思える青年部です。
私自身、青年部でたくさんの人とつながり、いろんな話を聞いて目からうろこが落ちるような経験もできたし、離れた地域に「今年の小麦の出来はどうだ?」と情報交換できる仲間ができました。
きっと活動に費やす時間と労力以上のものが得られるはず。お互いの地域のいいところを吸収しあうような組織でありたいし、これから入ってくる若い世代にも伝えていきたいと思います。