家族経営協定のメリットや内容についてご存じですか?Q&Aで解説します。
この記事は2020年4月1日に掲載された情報となります。
Q 締結している農家の数はどのくらいでしょうか?
A 全国で5万8182戸。北海道は全国トップの実績です。
全国で5万8182戸の農家が家族経営協定を結んでいます。前年に比べて577戸(1.0%)増えており、年々増加傾向です。新規の締結農家数は1665 戸(2019年3月31日現在)。全国の都道府県で比較すると、協定の締結数が一番多いのは「北海道」で、5770戸となっています。実は、家族経営協定の締結数は、男女共同参画基本計画の目標値にもなっていて、注目度の高い協定です。
Q 協定には、どんな内容を盛り込むことができますか?
A 経営方針から休日、報酬、生活の役割分担までさまざま。
「家族経営協定」は、家族みんなが意欲をもって経営に参画できる農業経営を目指し、経営方針や役割分担、働きやすい就業環境について、話し合いに基づき、取り決めます。
そのため「目標」「経営方針」「経営の役割分担」「報酬・収益の分配」「労働時間」「休日」「生活の役割分担」「福利厚生」「資質向上」「経営移譲」「その他必要事項」「締結年月日、立会人」などが盛り込めます。
Q 協定は、何に役立ちますか?
A 経営資源の見える化や、次世代育成のツールとして役立ちます。
協定の目的は、大きく分けて五つあります。
①農業経営目標と家族の目標を同時に実現
②ワーク・ライフ・バランスの確立(農業・家事の役割分担、社会参画、趣味など)
③パートナーシップ経営による経営発展(経営方針、休日・労働時間・収益の分配などの就業条件など)
④経営内容・経営目的・家族の目標を「見える化」(経営資源データの見える化、資金計画、農業経営発展計画、生活設計)
⑤次世代育成、経営継承のツール
Q 協定について詳しく知りたい時はどこに相談すればよいですか?
A 普及センターや農業委員会に相談してください。
地域の普及センターや農業委員会、JAなどに相談してください。また、下記のURLからも参考資料(公益社団法人日本農業法人協会)をご覧いただけます。
●農業版 女性が働きやすい職場づくりポイントガイドブック 家族経営編
http://hojin.or.jp/standard/04kazokukeiei.pdf
●さあはじめよう!イキイキ家族の「家族経営協定」スタートブック
http://hojin.or.jp/standard/kazokukeieikyoutei_startbook.pdf