北見市常呂町 遠藤さんご夫妻にお聞きしました

夫婦で協力して農業も生活も楽しむ!

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北見市常呂町 遠藤さんご夫妻

2012年に「家族経営協定」を締結した北見市常呂町の遠藤一也さん、愛さんご夫妻。愛さんが仕事のパートナーとして農業経営に関わったことで夫婦の絆も深まり、ゆとりある営農ができるようになったそうです。

この記事は2020年4月1日に掲載された情報となります。

遠藤 一也さん(42歳)・愛(いつみ)さん(42歳)

遠藤 一也さん(42 歳)・愛(いつみ)さん(42 歳)

Profile:スキーの指導員養成講習会が縁で出会い、2003 年に結婚。てん菜、小麦、玉ねぎのほか特産のところピンクにんにくなどを作付け。家族は高1と中2の二人の娘と別宅に住む父母。夢はにんにく生産農家を増やし、常呂町を再び生産量日本一にすること。

妻の経営参加までの道のり

結婚直後、愛さんは出産・育児に専念し、農作業の手伝いは子どもの散歩がてらおやつを届けに行くのと、年末に数日クミカンのデータを打ち込む程度でした。

一也さんへの経営移譲を機に、2008年から愛さんも営農日誌の記入など経営に関わり始め、子育てが落ち着いた2010年に本格的に参加。翌年には常呂町で初となる鹿の電牧の導入に尽力。

また、農業を基礎から学ぶため、2012年から2期4年間、JA主催の「みのりセミナー」に参加し、農業経営への理解を深めました。家では「当たり前」なことも、一也さんに聞き、一也さんも分かりやすく理論立てて説明しました。

これによって、何げなくやっていた「作業」が、次を考えながらする「仕事」へと進化。一也さんと仕事のパートナーとして作業方法や経営の話ができるようになり、営農の全体図や農業という職業の尊さも知りました。

一也さんも、同じ目線で話ができるようになった愛さんを「いろいろ意見をもらって改善につながるし、機械作業も任せられる」と頼もしく思う反面、「手抜きができなくなって…」と笑います。

家族経営協定の導入で信頼と感謝が深まりました

遠藤家では、二人でところピンクにんにくの導入を決めた2012年に家族経営協定※の作成を開始、翌年の春に締結しました。農作業や家事の役割分担、報酬や休暇など、一つひとつ話し合いながら決めていくことで、お互いの考えを理解するよい機会になったそうです。

「原案は私が作り、話し合いを重ねることで、夫の作業サイクルや自分の立ち位置などが分かり、その中でどんなサポートができるのかを考えられるようになりました。自分の希望を盛り込めたのもうれしかったです」と、愛さんは当時を振り返ります。

また、一也さんも「じっくりと話すことで、信頼や理解、相手への感謝の気持ちが深まりました。うちの場合は完璧を目指さず、頑張り過ぎず、楽しみながら、ゆる~くやっています」と話します。

5年後には「あうんの呼吸」で仕事をすることを目指し、二人の共同作業は続きます。

※家族経営協定とは 意欲とやりがいを持って経営に参画できる魅力的な農業経営を目指し、経営方針や役割分担、働きやすい就業環境などについて、家族間の十分な話し合いに基づき、取り決めるもの。