コスト削減<畑作>

土壌分析による適正施肥でコスト削減!

キーワード:えこラクせひラク肥料適正施肥

畑作生産者Aさんのお悩み

  • 収量を確保しようとつい多めに施肥をしてしまうけど、コスト削減や環境のことを考えて肥料を減らしたい。ただ、収量も気になるしどうしたらいいでしょう?

「適正施肥」で肥料の無駄使いを減らす

 

  • 肥料不足にならないように施肥量を決めているけど、本当に適正な量なのかな〜。

  • 土壌分析をしましょう。分析結果をもとに肥料銘柄や施肥量を決めることで適正な施肥となりますよ。適正な施肥を行うことで、収量や品質が安定するだけではなく、コストの低減にもなります。

  • でも、肥料を減らすと収量が落ちないか心配になってしまいます。

  • 収量を心配すると施肥量は多くなりがちですが、過剰な施肥は品質を低下させることもありますし、作物が吸収しない余分な養分は肥料コストの無駄。環境に悪影響を与えてしまうこともあります。例えば、リン酸やカリが蓄積している圃場では、北海道施肥ガイドを参考に減肥することが可能です。たい肥などの有機物を圃場に投入する場合は、供給される肥料養分量に応じて、減肥することができます。減肥に不安がある場合は、一部の圃場で試し、問題ないことを確認してから範囲を広げるといいですよ。

北海道の土壌養分は、リン酸・カリが蓄積

図1カリ 図1リン酸
図1.くみあい土壌分析センター 平成28年〜令和2肥料年度

●土壌採取のタイミング

肥料やたい肥の影響がない時期にとりましょう。収穫後が一般的ですが収穫前でも OKです。

●過去の分析結果も使えます

土壌養分は基本的に3〜4年は⼤きく変わりません。過去の分析結果も肥料選びの参考に!

 

  • よし!来年に向けて施肥内容を真剣に考えてみようかな。

  • 『北海道施肥ガイド2020』が参考になりますよ。まずは土壌分析!結果を基に北海道施肥ガイドを見ながら施肥設計をしてみよう!

北海道施肥ガイド2020

「北海道施肥ガイド2020」は北海道のクリーン農業HPの
クリーン農業関連リンク集からご覧いただけます。

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土壌分析でリン酸・カリが過剰だったときの改善例

 

表1.土壌分析でリン酸・カリが蓄積していたときの改善例(単位:kg/10a)
表1デントコーンの場合表1加工用ばれいしょの場合表1秋まき小麦の場合表1水稲の場合

※施肥標準は地帯や土壌により異なります。詳しくはお近くのJAにお問い合わせください。

えこラク・せひラクの活用

 

    • 施肥作業の省力化とコスト低減で注目して欲しいのが「えこラクシリーズ」「せひラクシリーズ」を活用した適正施肥です。「えこラクシリーズ」「せひラクシリーズ」は一般的な肥料と比べて窒素成分が高いため、施肥量を2割以上削減することができるんです(表1)。また、肥料の運搬や補給など施肥に関連する労力削減効果も期待できます。

「せひラクシリーズ」と「えこラク」

  • 土壌分析の結果、リン酸やカリが蓄積している圃場では、「えこラクシリーズ」などをうまく使って施肥設計をすればコスト削減ができますよ。

  • 窒素施肥量は慣行体系と同じレベルとして、土壌中に蓄積したリン酸、カリをうまく使うんですね。効率的です!

  • 施肥量を削減することで、肥料の補給回数や遠い圃場への運搬回数が減り作業時間も短縮できます。