この記事は2025年3月7日に掲載された情報となります。
1950年の創業以来、生乳・原料・おいしさにこだわった商品づくりを進めているタカナシ乳業株式会社。浜中町の良質な生乳を原料に同社の北海道工場で製造しているのが北海道根釧シリーズのチーズです。今回はその中から、生乳のおいしさを味わえる北海道マスカルポーネについて、商品部マネージャーの高橋さんにお聞きしました。
タカナシ乳業株式会社
商品部 マネージャー 高橋 昌伸さん
タカナシ乳業株式会社は1950年に設立。1954年に横浜工場、1982年には北海道工場を操業開始し、現在ではグループ会社を含め全国に七つの工場があります。「特選北海道純生クリームシリーズ」、日本初の連続式パスチャライゼーションシステムで製造する「低温殺菌牛乳」や「北海道根釧シリーズ」などの商品を展開しています。
持続可能な酪農への取り組みに共鳴
横浜に本社があるタカナシ乳業株式会社が浜中町に北海道工場設立を計画したのは1978年ごろ。おいしさと生乳の品質にこだわる同社が浜中町に注目した鍵になったのは「環境」にあったと商品部マネージャーの高橋さんは話します。
「根釧地区では〝良い生乳を作るには、良い飼料が大切。その、良い飼料を作るのは良い土壌〟という考えに基づいた草地型酪農が実践されています。消費者にとって信頼できる乳製品をつくるためには環境も大切な要素。
根釧地区における持続可能な酪農への取り組みは私たちの考え方と合致していました。現在、北海道工場では根釧地区の生乳を原料に北海道の根釧シリーズのチーズを始め、さまざまな乳製品を製造しています」

シンプルだから丁寧に

内容量:250g
メーカー希望小売価格 743円(税込み)
「北海道マスカルポーネ」は一般向けには主にスーパー、同社通販サイト等で販売しています。また、業務用としてレストランや食品工場などで使われています。
北海道工場で生産される乳製品の中でも、生乳のおいしさをシンプルに味わえると人気の商品が『タカナシ北海道マスカルポーネ』です。
「マスカルポーネはティラミスの材料として洋菓子で広く使われている、イタリア原産のナチュラルチーズです。輸入チーズの高騰、品質や供給の不安定さなどから、高い品質で価格を抑えた国産に需要があると考え、2008年に商品化しました。
当工場のマスカルポーネは、加熱した生乳に酸を加え、ホエイを分離し、チーズカードを回収するシンプルな工程で製造されます。
シンプルな製造方法だからこそ、季節の乳質の変化や工程上のわずかな温度の変化により、品質が左右される繊細な面があります。
工程条件を管理し、最終的に人がチーズの状態を確認。分離させるホエイの量を微調整することで、年間を通じて安定した品質のマスカルポーネを提供できるようになりました。
原材料や工程をシンプルにすることで生乳の味わいがあり、やさしい乳の風味、豊かなコクが感じられます。なめらかでコシがあるので、洋菓子だけでなく、料理など幅広い用途でお試しください」
タカナシ乳業では、こうした国産の乳製品を安定的に消費者へお届けするうえで、北海道酪農の役割は今後更に高まっていくと考えています。
「私たちは乳製品市場の維持・拡大に努めていくことで、北海道酪農とともに乳製品の安定供給という役割があると考えています。生産者の皆さまの努力に感謝し、生産地、酪農家の熱い想いを、乳製品を通じて多くの消費者に届けていきたいと思います」

同社のHPには同チーズを使ったレシピが掲載されています。
