この記事は2024年7月19日に掲載された情報となります。
田中 洋希
(JAけねべつ)
●DATA
経産牛頭数:160頭
草地面積:200ha 1番サイレージは170ha程度
自力更新時の機械:ロータリー、カルチプラウ、スプレーヤー、パスチャーハロー、エアシーダー(SWATで保有)、ケンブリッジローラ(JA所有)
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草地更新のペースは?
約20ha/年のペースで7~8年かけて1周します。完全更新の半分以下の金額ということもあり、基本は簡易更新で行っています。事業がある時は完全更新をしていて、昨年は簡易更新10ha、事業での完全更新20ha実施しました。
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草地更新時に大事にしている点は?
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簡易更新でも上手くいくように工夫をしています
❶前年の秋(9月中旬)に非選択性除草剤を散布し、1ヵ月放置。その後サブソイラで心土破砕を行います。除草後に堆肥(1~1.5t)またはスラリー(3t)を散布します。
❷春にスラリー(1t)と土改材(ホタテ貝殻)を散布。
❸5月中下旬に表層攪拌(フロントディスクで根切り、リアにロータリー)。その後、ローラーで鎮圧し、放置。
❹7月中下旬に伸びてきた雑草を対象に除草剤を散布して播種。直後にブロードキャスターで肥料(30kg)を散布します。その後、ローラーで鎮圧。
❺9月に牧草が生え揃います。翌年、1番草から収穫します。
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ペレニアルライグラスを混播しています
●チモシー(18kg)、シロクローバー(2kg)、ペレニアルライグラス(1kg)を混播しています。
●ペレニアルライグラスを混播することで、雑草が抑制されているように感じています。
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作業は共同で?
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利用組合「SWAT」で行っています
●利用組合「SWAT」を平成13年に設立。現在は3戸で構成。毎年、3戸合わせて25~30haの草地更新をしています。
●サイレージ用トウモロコシを作付けしていない、1番キザミサイレージの面積がそれほど大きくないことから、草地更新に時間をかけることが出来ていると思います。
●周辺農家10戸以上の除草も「SWAT」で請け負っています。(公社事業の除草も含め、50~70ha/年)。
取り組みの成果
植生が良い草地に比べると、雑草地の草は刈り遅れると目に見えて食い込みと乳量が下がるし、乳量が出ない草では疾病も増え手間につながります。
更新により草の生育が良くなり収量が上がる⇨︎食い込みもアップして乳量アップにつながると、感じています。
良い土、良い草、良い牛が良い経営につながると考えて取り組んでいます。