多くのカップルが誕生し、出会いの場として定着してきた婚活パーティー。生産者との婚活パーティーに参加した女性3名にその感想を赤裸々に話していただきました。
この記事は2020年4月1日に掲載された情報となります。
農業に興味があるから参加していることを分かってほしい
Aさん:私は、もっと話をしてみたかった。参加していた男性の中には目を合わせてくれない方もいて残念だったな。
Bさん:ご両親に言われて仕方なく参加したのかもしれないけれど「本当は参加したくなかった」という雰囲気を出されると、話しにくいよね。あと仲間うちだけで盛り上がっていたり…。
Cさん:初対面なのに「顔とか気にしないんだよね」と言われて、「それってどういう意味!」って言いたくなっちゃった。
Aさん:私は、「サクラじゃないの?」と聞かれたのが嫌だった。農家に興味があるから遠くから参加しているのに、「そんなふうに見えるのかな」となんだか残念だった。
Cさん:みんな、農業には興味があって「農家の友達が欲しいな」と思ったから参加している。よく「農家に嫁が来ない」というけれど農業に憧れている女性は多いと思う。
Aさん:そうそう、農家の男性は魅力のある人が多かったから、積極的にコミュニケーションを取ってくれるとうれしいよね。
Bさん:いろいろ話をして友達から少しずつ仲良くなっていくのがいい。婚活だから「結婚」が頭にあるのはしょうがないけれど段階を踏んで仲良くなりたいし、それまでは距離感を大切に接してほしい。
自分を生かしたいのです
Aさん:私たちも仕事をしている大人だから農家の男性と結婚するのであれば、当然、何か役立ちたいと考えているよね。
Bさん:そうだね、農業には自分を生かせる要素がたくさんあって「できることはやらなきゃ」とも思ってる。生産したものを直売所で売ったり、ビジネスを広げたりと憧れはあるけど、情報がないから実際に自分の力を農業で生かすことができるか不安。
Cさん:だからこそ、男性には自分の仕事のこと、これからのこと、将来のビジネスについての考えなどを話してほしかった。
Aさん:そんな話を聞けるとワクワクしてくる!しっかり自分の仕事にプライドを持って話してくれる人はすてきですよね。
Bさん:将来の方向が見えないままいきなり子どもの話をされても、答えようがない。「私って子どもを産むだけ?」って考えちゃう。
将来を考えているからこそ
Aさん:自分が作っている作物や仕事についての考えなどをもっと話す時間があればよかったね。
Bさん:そうそう、なんだかうわべだけの話しかできなかった。栽培している作物を持ち寄って一緒に料理なんてすれば話が弾んだかも。
Cさん:これから農業をどう広げたいかということや、作っているものに対する思いなどを詳しく聞くことができれば、一緒に将来の夢を楽しく話せたと思う。
Aさん:北海道が好きだし、農家をもっと知りたいという気持ちは参加している女性は持っていると思う。
Bさん:私は農家の生活というものが分からないので、仕事はもちろん、毎日の生活のことなどをもっと詳しく知りたかった。
Cさん:そうだよね。将来を考えて参加しているからこそ、いろんなことを教えてほしい。全く未知の世界に飛び込むことがいかに不安かということを分かってほしい。
婿入りした男性から見た農業の魅力
私にとって幸運だった 農業後継者の妻との出会い
女性後継者の前多里美さんのご主人である匠さんからのメッセージ
富良野市 前多 匠さん
私は小学生の頃から植物が好きで、文集に「農家になりたい」と書きました。
「自分でいろいろ決めることができる」「大好きな作物と共に生活できる」などが農業の魅力。
農家にとって当たり前の環境も、非農家出身の私にとっては憧れです。
農家になるという夢をかなえたくて、一度は就職したものの、その後就農を決断しました。
同じ頃、女性農業後継者との交流会で妻と出会いました。
婚活イベントではなかったのですが、それがきっかけで交際するようになり結婚。
妻が、既に就農していて、更に後継者であることは私にとって幸運なことでした。
当初は新規就農するつもりだったので、もし初心者二人の夫婦でイチから農業を始めていたら、いろいろな面で苦労が多かったと思います。
結婚は相手を好きであることがもちろん一番大事です。
それ以外で、結婚を望む女性後継者の方に私からアドバイスできるとしたら「営農の夢を持ってほしい」ということでしょうか。
非農家出身者にとって農家は未知の世界なので、「将来はこうしたい」と語れる女性は、未来を想像しやすく魅力的に感じると思います。