トマト栽培のハウスで環境モニタリングシステムの実用性を確認

キーワード:環境制御機器
現地検討会でハウス内を視察
写真3. 現地検討会でハウス内を視察

ホクレンの営農支援の現場からさまざまな取り組みや情報をお届けします。

この記事は2021年8月1日に掲載された情報となります。

Hokuren area Report
倶知安支所 営農支援室

J‌Aようていでは、約90戸の生産者がトマトを栽培しており、作業の省力化や更なる生産性向上が求められています。

そうした要望を受け、ホクレン倶知安支所は「環境モニタリングシステム」の活用を提案。2020年からJ‌Aや普及センターなどと連携し、実用性を確認しています。

このシステムは、センサーで測定した温度や湿度、日射量、二酸化炭素濃度、土壌水分などの数値やグラフ化されたデータを、スマートフォンなどのアプリ上で把握が可能。温度や湿度などの上限や下限設定で警報も送れます。

さまざまなデータの可視化によりハウス内の状況を把握し、データの共有もできるので、地域の生産者間の情報交換によって、より適切な管理につながることや、急激な温度変化への対応などの負担軽減に役立てることが狙いです。

2020年は、5月上旬に蘭越町のトマト生産者のハウスにシステムを設置し、収穫終了までの状況を確認しました。また、8月には試験場や普及センター、振興局などが集まり、システムを生かした栽培技術改善について検討会を行いました。

モニタリングシステム設置状況(株式会社セラク みどりボックスPRO)
写真2.モニタリングシステム設置状況(株式会社セラク みどりボックスPRO)

取り組んだ生産者は、「遠隔地からもスマートフォンでハウス内の環境データを確認でき、特に土壌水分データが水管理作業の判断に役立った。仕事の効率化が図れ、他の生産者の環境データも参考になり、前年より収量も増加した」と、手応えを感じています。

現地検討会で意見交換
写真4.現地検討会で意見交換

今年度も継続して取り組んでおり、地域への普及を目指しています。