コネクテッドファーム通信(2025年3月)
取り組みNOW ~生産性向上

高機能バイオ炭の効果確認 ~2カ年の総括 ~

キーワード:コネクテッドファーム玉ねぎ生産性向上高機能バイオ炭
この記事は2025年3月3日に掲載された情報となります。

訓子府実証農場 農産技術課

ホクレン訓子府実証農場では、2023年から“高機能バイオ炭”※1の効果を玉ねぎ栽培で確認しています。高機能バイオ炭には、その散布により土壌のpHが急激に上昇することを抑制し、土壌中の病害性微生物の増加を緩和する効果が期待されます。今回は、2カ年にわたって行った確認試験の結果を報告します。

当農場の圃場は、リン酸蓄積が少ない”新畑”であったため、玉ねぎ栽培には厳しい環境下での試験となりましたが、2023年度は慣行の栽培法と比べて反収が22%増加、2024年度は6%増加し、いずれの年も上位規格の割合が増えました(図2、図3)。特に2023年度は、高温干ばつ傾向で生育が抑制された中での結果でした。
このことから、高機能バイオ炭は新畑や収量水準の低い年で効果を発揮する可能性があると考えられました。

当課は今後も調査を継続し、成果を発信していきます。

※1.高機能バイオ炭とは、株式会社TOWINGの技術により通常のバイオ炭に土壌微生物を培養させたもの。施用する際は通常バイオ炭と高機能バイオ炭を9:1の割合で混合する。

 

図1.上が高機能バイオ炭、下が通常バイオ炭と高機能バイオ炭を混合施用した様子

図2.2023年度の収量調査結果

図3.2024年度の収量調査結果