この記事は2025年1月22日に掲載された情報となります。
和寒町 菊地 敏仁さん(JA北ひびき)
作付状況
POINT
•粘土質で倒伏はなかった半面、収量とのバランスを考え施肥量の調整が必要。
•登熟が遅いので、気温の低い地域は特に収穫時期に注意し、歩留まりを確保。
-
そらきらりの良いところはどのようなことでしたか?
-
心配していた倒伏は無く、今後の防除のコスト減が期待できます
倒伏しやすいと聞いていたので側条施肥を窒素量10a当たり3.5kg(きらら397は4kg)に減らしたところ、倒伏はしませんでした。
一方、多収と聞いていましたが、収量はきらら397とそれほど変わりませんでした。
うちは粘土質のため肥料の持ちが悪く、そらきらりは登熟が遅いので、後半の肥料の持ちを考えるともう少し入れても大丈夫だったかもしれません。
試験的に小さい面積で植えたため防除はドローンで他の品種と一緒に行いましたが、圃場を拡大した時はいもち病対策がいらなくなるためコスト減が期待できます。
-
そらきらりで注意すべきポイントは?
-
穂の色が最後まで黄緑色なので、収穫時期の見極めに注意が必要
そらきらりは登熟が遅いことと、他の品種と違って穂の色が黄緑色のままなので、収穫時期の見極めが大切。
和寒町は気温が低いため、積算温度が十分になるまで日数がかかり、特に注意が必要です。今回は穂の状態をよく見て、しっかり詰まっていたので収穫しました。
そらきらりは白未熟米が多いと聞いていましたが、登熟期間を十分に穫ったためか白未熟米や網下米が少なく、歩留まりが良かったです。
-
その他のポイント
●気温が低いので活着が良い成苗ポットを使っており、そらきらりも同様にしました。
●J-クレジット制度を活用するため、中干しの期間を通常より長めに取りました。初年度なので影響はまだ分かりませんが、品種による特徴や効果を見ながら続けようと思います。