この記事は2025年1月22日に掲載された情報となります。
千歳市 竹嶋 正樹さん(JA道央)
作付状況
POINT
•倒伏さえ防げば収量が上がり、いもち病の防除が不要でコスト削減になる。
•倒伏に有効な対策は、施肥量を減らすことと、疎植で株を強くすること。
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そらきらりの良いところはどのようなことでしたか?
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収量が多い点と、いもち病に強いため防除が少なく済む点です
JAの試験栽培として、2023年からそらきらりの作付けを始めました。
2023年は倒伏して収量も上がりませんでしたが、2024年は倒伏対策をした結果、きらら397の1.2倍ほど収穫できました。
防除は殺菌剤を2023年は3回使い、2024年は2回に減らしましたがいもち病にはかからず、収量アップとコスト削減で収益アップが見込めます。
今後、技術開発をして徒長を減らすなどすれば、もっと収量が上がる品種になると思います。
うちでもきらら397は10a当たり10俵穫れているので、そらきらりは11俵ほど期待できると考えています。
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そらきらりで注意すべきポイントは?
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施肥量を減らすことと、疎植にすることで倒伏を防ぐことができます
きらら397の栽培では、収量を上げるために慣行栽培より側条施肥を増やして5kg/10aにしています。
そらきらりは倒伏しやすいと聞いていたため慣行栽培通りの施肥量で作付けしましたが、それでも2023年はかなり倒伏しました。
2024年は農業改良普及センターから「そらきらりは疎植が良い」とアドバイスを受け、1坪90株だったのを70〜75 株にしたところ、株が強くなった効果か、ほとんど倒伏せずに済みました。
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その他のポイント
●苗の伸びが早いので、移植時までに老化苗にならないよう、最後に播種しました。
●登熟までに時間を要するので、最初に収穫した品種よりも2週間ほど遅い9月30日に収穫しました。刈取判定会で指定された収穫日の3〜4日後でも大丈夫でした。