北農5連JA営農サポート協議会は、2022年度から人材派遣会社や旅行会社などの企業4社と人手不足解消に向けた人材提供の取り組みを始めました。ここでは、パートナー企業4社の特徴や雇用形態、依頼方法についてお伝えします。
※写真提供:川村憲司(ピクスタ)
この記事は2022年6月1日に掲載された情報となります。
パートナー企業4社の強みと特徴を理解しましょう
北農5連(JA北海道信連・JA共済連北海道・JA北海道厚生連・JA北海道中央会・ホクレン)で構成する、北農5連JA営農サポート協議会は、農業現場の労働力不足に対応するため2019年度から3カ年にわたり北農5連JA営農サポート事業を実施し、JA等による人材確保の取り組みを後押ししてきました。
2022年度は、新たなサポート事業における農業労働力対策事業の一環として、パートナー企業4社と生産現場での人材確保や人材提供の取り組みを開始しました。
パートナー企業は、株式会社JTB、鎌倉インダストリーズ株式会社、キャリアバンク株式会社、YUIME株式会社の4社。労働力分野では、人材確保と人材供給に実績がある、または実績が見込まれる有望な企業であり、北海道農業の抱える課題解決に力を発揮してもらえる、心強いパートナーです(表1)。
パートナー企業による雇用形態の違い
パートナー企業によって雇用形態は違います(表2)。雇用形態により、労働者との関係が変わるので注意が必要。雇用形態には「直接雇用」「派遣」「請負」の三つの形式があります(図1)。それぞれの特徴を理解した上でパートナー企業からの人材を活用しましょう。
依頼する際に覚えておきたい手順と要件
取り進めポイント①
連携相談
新たにパートナー企業から労働力提供を希望するJAは、情報(必要とする人材、人数、時期、作業内容など)をホクレン支所営農支援室に連絡してください。
ホクレンは、JAの希望に沿うよう、パートナー企業を含めた関係者と情報を共有します。
取り進めポイント②
人材確保・人材供給・農作業請負について協議・検討・取り進め
パートナー企業は、JAが希望する情報を基に対応を検討します。
JA・ホクレンは、パートナー企業と連携し、追加確認や打ち合わせなどを必要に応じて行います。
取り進めポイント③
人材確保・人材供給・農作業請負
JA(直接雇用の場合は生産者)とパートナー企業が合意し、パートナー企業が人材確保、人材供給、農作業請負を行います。
生産者・JAにお願いしたいこと
①パートナー企業 それぞれの強みを生かす
パートナー企業には、それぞれ強みがあることを、まずは知ってください。
JTBは依頼主(生産者・JA)から作業を請け負い完成させるので依頼主は別の作業ができます。
鎌倉インダストリーズのマッチングアプリ「daywork」は生産者が直接求人募集を行うことで1日でも働くことができる人材を迅速に募集できます。
キャリアバンクは日本人の人材派遣・紹介に加え、特定技能外国人の人材が雇用主(生産者・JA)のもとで働くための生活支援や行政手続き等を雇用主に代わって行います(登録支援)。特定技能外国人は一時帰国した場合でも、計5年間日本で働くことができます。
YUIMEは、社員採用した人材(特定技能外国人、日本人)を、地域による繁閑期の違いを利用するなどして全国から派遣できます。
生産者・JAにお願いしたいこと
②必要とする人材、人数、時期、作業内容を明確にする
パートナー企業は、生産現場に合う人材を探すよう尽力します。その際に、どのような人材を求めるかによって、募集人材も大きく変わってきます。募集の際には、生産者からの要望に応えられるよう調整をしますので、必要とする人材、人数、時期、作業内容を明確にお伝えください。