これから春作業が始まり、2020年の営農も本格化しようとしています。近年は異常気象が多く、基本技術の徹底と最新情報の導入が必要となってきます。作物分野別の注意点と、注目すべき新技術について、北海道農政部生産振興局技術普及課に聞きました。
写真提供元:地方独立行政法人北海道立総合研究機構、北海道農政部生産振興局技術普及課
この記事は2020年4月1日に掲載された情報となります。
昨年は好天に恵まれ災害も少なくおおむね順調な一年
2019年は雪解けが早く、4月中旬以降の好天で春作業が早く進み、順調なスタートでした。5月中旬には全道的に強風が吹き、特にオホーツク管内で、てん菜を中心に被害がありましたが、移植苗の確保や直播の播き直しなど迅速な対応で、その後の影響は最小限に収まりました。
7月下旬の気温は高く、各地で真夏日や猛暑日を観測し、降水量、日照時間は平年より少なかったものの、各作物の生育はおおむね順調で、秋播き小麦の収穫作業は早く進みました。8月の気温は平年並みでしたが、日照時間は少なく、降水量が多くなったため、馬鈴しょや玉ねぎ、2番牧草の収穫作業が停滞した地域もありました。しかし9月から10月前半に気温が高く推移し、水稲、豆類(小豆を除く)、玉ねぎ、飼料作物の収穫は平年並みから、やや早く終了しました。
全体的には災害も少なく、生産量もおおむね平年並みからやや多く、北海道農業にとって良い一年だったといえます。