この記事は2024年8月13日に掲載された情報となります。
組織・技術・人・地域をつなぐ「コネクテッドファーム」としてスマート農業を推進する、ホクレン訓子府実証農場での取り組みをご紹介します。
各農機メーカーや大学、行政、関係団体の協力のもと、2023年4月から始まった実証試験は、使える作業機の拡大や、それによる省力化向上と安全性確保を目指して取り組みが進んでいます。
ロボットトラクタ実証試験のテーマ
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使える作業機を、どれだけ増やせるか(適応作業機の拡大)
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どれだけ省力化が図れるか(省力化の向上)
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作業機の安全性は確保できて いるか(安全性の確認)
当農場は、作物ごとの耕起・播種から収穫まで、実証試験に欠かせない一連の作業環境や圃場を確保し、慣行の農業機械の操作方法や栽培技術をメーカーなどと共有することで、農業現場が求めるものの開発に大事な役割を担っています。
2023年の実証試験は、ロボットトラクタと作業機との適応確認と課題抽出をテーマに取り組みました。
畑作(馬鈴しょ・てん菜・大豆・秋まき小麦)と酪農畜産(牧草・デントコーン)の作物を対象に、4月から11月までの期間で20作業、作業機25機種の実証試験を実施し(表1)、主要な作業機で解決すべき課題や求められる機能を明確にしました(写真1、2)。
2024年は、前年の課題を踏まえた作業機適応試験に加え、新たにロボットトラクタの運用による省力化をテーマに、どのように使えば最大の省力効果が発揮できるか、実際の作業体系に沿って異なる二つの作業を同時に行う共同作業の実証試験を行っています(図1、写真3、4)。
実証試験をスタートして2年目で、解決すべき課題も多いですが、少しでも早く成果を農業現場に届け、営農のお役に立てるよう今後も取り組んでいきます。
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