この記事は2025年1月22日に掲載された情報となります。
奈井江町 杉本 雄馬さん(JA新すながわ)
作付状況
POINT
•きらら397と同じ施肥量にすると、株が太く成長して倒伏が減少する。
•栽培期間を長めにして登熟に時間をかけたことで収量アップにつながった。
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そらきらりの良いところはどのようなことでしたか?
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いもち病の農薬が使えない「高度クリーン」と同じ基準で栽培できました
高度クリーン(クリーン農業)でゆめぴりかを作付けしており、いもち病の農薬が制限されています。
同様に、そらきらりは「いもち病に強い」と聞いていたのでいもち病の農薬を使用しませんでしたが、病気にかかりませんでした。
防除に使用した農薬は育苗時にドロオイ用と、出穂後にカメムシ用のみ。農薬だけで見ると高度クリーンの基準で栽培できました。
結果、防除にかかる資材コストと作業の負担が減りました。2023年まで作付けしていたきらら397はもともと収量を増やそうと肥料を多めにしていました。
そらきらりにも同量を施肥したところ、茎が太く成長し、きらら397より倒伏が減りました。
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そらきらりで注意すべきポイントは?
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同じ稲穂でも登熟具合にバラつきあり!登熟期間を長くして収量を上げる
同じ稲穂でも登熟した黄金色と未成熟の青い部分が混ざり、収穫時期が判断しづらかったです。
結局、青い部分が残った状態で収穫しましたが、収量は2023年のきらら397より6%増の838kg/10aになり、屑米も含め収益アップになりました。
そらきらりの圃場が離れているため、作業効率を考え播種・移植を一番に行い、最後に収穫しました。
結果、登熟に時間をかけられたことで、製品反収は約1割増えました。
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その他のポイント
●2025年はもともと牧草地だった圃場1haにそらきらりの作付けを増やします。初めての土地なので、生育状況などをチェックしながら栽培にチャレンジしたいと思います。
●そらきらりの管理で労力が少ない分、高度クリーンのゆめぴりかに注力できます。