この記事は2025年1月22日に掲載された情報となります。
北斗市 斉藤 哲也さん(JA新はこだて)
作付状況
※収穫量は「10a当たり平均9俵」をもとに換算 ※そらきらり以外の製品反収は「平均9俵」から面積比で換算
POINT
•農薬の空中散布は、従来の3回から1回に減らし、コスト削減になりました。
•施肥は、通常の量と減らした量の2パターンを試し、収量への影響を見ました。
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そらきらりの良いところはどのようなことでしたか?
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防除回数を削減した上、猛暑の影響を受けず品質の良い米が獲れました
防除のため、JAの無人ヘリによる農薬の空中散布を行っています。従来は7月20日頃に実施した後、10日おきに2回の計3回、散布していました。
そらきらりは8月上旬の1回のみでしたが、いもち病にならず順調に生育し、防除コストを削減できました。
また、夏の猛暑対策で掛け流しを行いましたが、ふっくりんこなどの他の品種は米が白く濁った状態になりました。
一方、そらきらりはそうした状態の米が全く出ることなく、高温でも収量が確保できる手応えがありました。
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そらきらりで注意すべきポイントは?
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土壌の窒素量に応じて圃場の場所ごとに施肥の量を調整すること
そらきらりの作付けは今年が初めて。施肥量による違いを見るため、通常通りBB268を10a当たり60㎏使用した圃場と、10a当たり40kg使用した圃場の2パターンで施肥を行いました。
その結果、肥料を減らした圃場では1割ほど収量が少なくなったので、施肥量は減らす必要がなかったのかもしれません。
来年は、同じ圃場内でも場所ごとの地力窒素量を踏まえて施肥量を調整した上で、今年同様、2パターンでの施肥を試す予定です。
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その他のポイント
●地域柄、猛暑対策が悩みの種。「暑さに強い品種」と聞き、作付けすることにしました。
●来年も今年と同じ面積で作付けします。農業改良普及センターで数年ごとに実施している土壌分析データをチェックし、今後の施肥設計に生かしていこうと考えています。