株式会社 丸美屋「国産中粒納豆・国産小粒納豆・ゆきほまれとうふ」

九州熊本で、道産大豆を使った納豆と豆腐づくり

キーワード:ユキシズカユキホマレ大豆納豆

九州熊本で、道産大豆を使った納豆と豆腐づくり

この記事は2024年5月17日に掲載された情報となります。

北海道産の大豆は本州を飛び越え、九州の食品メーカーにも届けられています。ロングセラーの「国産納豆」と、品種を限定した「ゆきほまれとうふ」を製造する株式会社丸美屋で、原料に対するこだわりを伺いました。

株式会社丸美屋 南関工場 工場長
上村 誠起さん

「大豆本来の旨味を生かし、なるべくふっくらと、納豆の味が濃くなるように仕上げています」

 

北海道の白目大豆は色も形もきれいで納豆に最適

株式会社丸美屋は、九州の熊本県玉名郡和水町(なごみまち)に本社を置く納豆と豆腐のメーカーです。1956(昭和31)年に創業し、ふりかけ製造からスタート。時代の変化とともに納豆と豆腐の製造にシフトし、今年69年目を迎えます。

北海道産大豆を主に使った代表的なアイテムは「国産中粒納豆」で、品種はとよまさりを使用。ほかにユキシズカを使った「国産小粒納豆」、光黒大豆を使った「黒豆納豆」もあります。

「国産中粒納豆」と「国産小粒納豆」は20年以上続くロングセラー。九州では小粒より中粒納豆が圧倒的に人気だそう。
「国産中粒納豆」と「国産小粒納豆」は20年以上続くロングセラー。九州では小粒より中粒納豆が圧倒的に人気だそう。

原料を北海道から取り寄せる理由について「大豆の一大産地で安定した供給が可能であることや、白目大豆が納豆の加工に適していること」と説明してくれたのは、納豆を製造する南関工場の工場長、上村誠起さん。胚軸(大豆のおへその部分)が黄色い茶目大豆は、発酵後、異物と勘違いされてクレームにつながることもあるため、納豆製造には白目大豆が最適なのだそうです。

「色がきれいで形も揃っている。品質も安定していて味もいい。安心で安全な国産大豆でおいしい商品を提供したいという当社の思いに当てはまったのが北海道の大豆です」

でも、なぜパッケージは「北海道産」ではなく「国産」の表記なのでしょう。

「原料調達のリスクに備えるためです。ユキシズカが不作だった5年前は、小粒納豆が1年近く休売になりました。我々は原料が手に入らず欠品になるのが一番きつい。異常気象や自然災害に強く、安定供給できるような品種だとうれしいですね」と、本音を聞かせてくれました。

製造の様子01
製造の様子01

 

製造の様子02
製造の様子02

 

製造の様子03
製造の様子03

「ゆきほまれとうふ」には北海道産と明記

一方、パッケージに「北海道産」とうたっているのが「ゆきほまれとうふ」です。8年ほど前に当時の工場長がユキホマレにほれ込み、試行錯誤して商品化しました。

「大豆の甘みを生かした豆腐をつくりたいと、ユキホマレの魅力を前面に打ち出して、甘みが際立つ豆腐になっています」

さらに今年3月には「国産生豆腐」をユキホマレ100%使用にリニューアルしたほか、北海道産ユキシズカを原料にした新商品「体脂肪を減らす」納豆も発売しました。納豆のたれに体脂肪の減少をサポートするエラグ酸を加えた機能性表示食品で、さっそく話題を集めています。

「国産大豆の使用比率は全体の20%弱に過ぎません。今後はこれを30%、将来的には50%まで増やすのが目標です。北海道産大豆は現在、年間約700tの取り扱いですが、更に増やしていく予定ですので、これからも高品質な大豆の提供をよろしくお願いします」と上村工場長。厚い信頼と期待を寄せています。

同社には、ほかにも九州産ふくあかねを使った「赤豆納豆」、納豆を乾燥させた「こるまめ」、学校給食にも使われている「スティック納豆」など、ユニークな商品がいろいろ。北海道産大豆を使ったこれからの商品開発も楽しみです。

南関工場 物流・受注センター九州一円のほか、中国・四国・沖縄が販売エリア。 ネット通販もしています。
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