この記事は2018年4月1日に掲載された情報となります。
母・妻として家族の体を気遣いながら仕事もこなす4人の女性たちに、繁忙期を乗り切る食事の工夫を語っていただきました。
おやつタイムはあり?四者四様の食事模様
編集部:自己紹介を兼ねて普段の食生活から教えていただけますか?
辰巳:うちは稲作と畑作をやっていまして、朝食は7時頃。10時くらいにおやつのパンやお菓子を食べて、お昼は12時から1時間。出面さんに来ていただいているので、皆で食べる食事の時間は規則正しくとっています。午後3時にもおやつタイムがあって、作業が終わるのは6時頃。夕飯はその後です。
加藤:主人と2人で酪農をしています。朝4時半頃から作業を始めて、朝食は9時頃。主人が好きなので毎朝必ず焼き魚を出す和食党です。昼食はコーヒーと軽くおやつをつまむ程度で、夕飯は6時頃。シチューとかカレーは昼に野菜を切っておいて、手早く作れる下ごしらえをしておきます。
青山:主人と息子夫婦とで稲作と畑作をしています。朝食は7時でお昼も正午頃。おやつは特に時間を決めずにそれぞれで。繁忙期は時間がもったいなくて作業を優先しちゃいますね。3食ともご飯で、翌日も忙しそうな時は夜にお肉を焼いたりしてちょっと力がつくものを出すようにしています。
高野:稲作と畑作のわが家は、自宅から車で5、6分のところに田畑がある〝通い作〟。朝は5時に起きて、夫と息子たちの朝食と昼食も作ります。仕事場のほうにある家で炊飯器の予約炊きスイッチを入れておいて、さらに小分けされているプレートを1人1枚使えば、出すのも後片付けも簡単です。おやつに欠かせないコーヒーも何種類かを箱買いしておいて、本人たちがその日の気分で選んでいます。忙しいときの夕飯は夜8時頃になります。
小分け&冷凍テクは必須 さっと出せる「もう一品」
編集部:繁忙期にはどんな食事の工夫をされていますか?
高野:冬に豆腐を作っているので味つけおからは常時冷凍。手作りの五目ご飯の具も冷凍しておくと便利ですよね。ジップロックをものすごく使ってます(笑)。
青山:うちもそう。冬の間にかぼちゃの煮付けを大量に作って、小分けにしておきます。あと、簡単な一品おかずになってくれる納豆はとっても重宝しますよね。ひきわり納豆をお味噌汁に入れるとおいしいですよ。お味噌汁を作る時間さえもないときは、お味噌をお湯で溶いたものを出してます。
加藤:わが家でも納豆は毎晩出してますね。
辰巳:うちは若い出面さんもいるので、食べごたえがあるものを出すように気をつけています。うどんとか麺類を出しても「やっぱりご飯が欲しい」と言われたときは冷凍しておいたお赤飯とかをチンして出しています。毎食必ず牛乳を食卓に上げておくと、夜までには1本きれいになくなります。
青山:めんつゆも忙しいときのお助け調味料ですよね。細いアスパラをさっと湯がいて、めんつゆに浸しておくだけで漬け物感覚で食べられます。
編集部:作業現場で食べることも?
加藤:主人が牛舎を上がったらそのまま家に寄らずにトラクターに乗るので、飲み物と片手で食べやすいバナナ、お昼用のおにぎり2個を持たせます。おにぎりの中味はリクエスト通りいつも筋子(笑)。
青山:うちも忙しいときは、そのまま作業を続けたいという主人にたのまれて、私が家でおにぎりを握って持って行きます。うちに梅の木があって梅漬けなどいろいろ作るので、やっぱり具は梅が多いかな。
辰巳:ふりかけも何種類か常備しておくと便利ですよね。日替りで使えば、悩まなくてもいいですから。
高野:うちの自家製ふりかけは、つぶした大豆とだし昆布、鰹節、白ごまを炒めて海苔で整える。冷凍してもカチカチにならないからすぐに使えます。海苔、ご飯、具をくるくるっと巻いただけの「おにぎらず」も出番は多いです。食べやすいらしくて好評です。
教えていただいた「繁忙期のお役立ちメニュー」①
気分爽快&リフレッシュ!「梅の蜂蜜漬け」
イライラ疲れにご用心 手抜き&相談のススメ
編集部:食事の他に心身が疲れやすい繁忙期対策はありますか?
辰巳:マッサージチェアに座る時間は長くなりますね。あとは入浴剤かな。
高野:私たちのような家族経営は忙しくて誰か一人の精神面がへこむと、周りの人間も気疲れして余計に疲れがたまってしまうもの。そういうときは思いきって農休日にして、「温泉でも行ってきたら?」と送り出すこともあります(笑)。
加藤:新規就農の方たちには、「最初から頑張りすぎないでね」と伝えたいですね。長く続けるためにも、10のうち2くらいは手を抜いても大丈夫。
青山:そうそう。困ったり煮詰まったりしたときは遠慮せずに周囲の人に相談してみてください。お互いに助け合って繁忙期を乗り切りましょう!
教えていただいた「繁忙期のお役立ちメニュー」②
冷凍庫から出したらすぐにチン!