業務用トマトの生産体系の確立を目指して

生育中の様子
生育中の様子

ホクレンの営農支援の現場からさまざまな取り組みや情報をお届けします。

この記事は2020年10月1日に掲載された情報となります。

Hokuren area Report
岩見沢支所

業務用トマトとは、ハンバーガーの具材などに使われるトマトのこと。近年、需要が高く、輸入量も増加しています。そのマーケットを獲得するため、J‌Aそらち南ではホクレンや農業改良普及センター、青果市場、種苗会社、食品会社と連携して、栽培や流通の体系構築を目指しています。

業務用トマトの特長

ヘタは残さずに収穫する
ヘタは残さずに収穫する

J‌Aそらち南で業務用トマトの栽培を開始したのは2018年。通常の青果用トマトと異なり、国内では生産自体が少ないため、技術的な知見もほとんどなく、手探りで栽培技術確立に取り組んでいます。栽培1年目は乱形果やゴーストスポット※が多発したため、2年目は品種の見直しやハウス内換気で対策を行いました。3年目となる今年は、株間と果実肥大との関連や、「うぃずOne」を用いた場合の生育反応などを調査しています。

※灰色かび病が原因の果実表面にできる白い斑点症状のこと。
ホクレン主催の栽培講習会の様子
ホクレン主催の栽培講習会も実施

まだまだ課題の多い業務用トマトですが、そらち南農協スライストマト組合長の岸田さんは、「生育や品質の特徴をつかむのが難しく苦労も多いですが、収穫や選果のしやすさなどメリットも多い。技術を確立すれば省力化や収益増につながる品目ですね。生産量を増やして、この地区を業務用トマトの先進地にしたいです」と手ごたえを感じています。

そらち南農協スライストマト組合長の岸田慶志さんと妻の瞳さん
そらち南農協スライストマト組合長の岸田慶志さんと妻の瞳さん