この記事は2024年6月17日に掲載された情報となります。
北海道農政部 生産振興局 技術普及課
総括普及指導員(農業革新支援専門員)
成松 靖さん
有効な資材や設備を積極的に利用して対策しましょう。
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Q.温度が上がりやすい施設栽培で有効な対策は?
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A.光合成を妨げない遮光資材、遮熱資材が開発されています。
施設栽培では、遮光・遮熱資材を活用しましょう。遮光資材にはさまざまな遮光率で温度の上昇を抑えられる資材があります(写真1)。遮熱資材は、赤外線を反射するネットやフィルムに塗布するタイプがあり、有効性が報告されています。
温度の上昇を抑える遮光・遮熱資材の特徴を生かして高温対策をしましょう!
![写真1.日光をさえぎる遮光ネットで、温度上昇を抑えます。](https://agriport.jp/wp-content/uploads/2024/06/70415d6a3b9f6ebb5caad778d5862a27-1024x640.jpg)
かん水自動化装置も徐々に普及しています(写真2)。土壌中の水分を変動させない管理ができ、省力化の観点でも有効です。
![写真2.かん水自動化で効率的・細かなかん水を実施。](https://agriport.jp/wp-content/uploads/2024/06/052b64b564bbb6ecfbb0ade3fc778da4-1024x640.jpg)
露地栽培では、雨水不足の時はかん水設備が整備されている圃場であれば、畑地かんがい、または地下かんがいを利用しましょう。
また、高温により収穫適期の積算温度に早く達するため、生育や外観、内部品質を見ながら収穫時期の的確な見極めが必要です。
![写真3.畑地かんがいの実践事例(ブロッコリー)。](https://agriport.jp/wp-content/uploads/2024/06/211d860d94c62474e0a388de5109c436-1024x640.jpg)
ブロッコリーの不整形花蕾を防ぐには、畑地かんがいが有効であることが報告されています。水田がある地域では、暗渠の出口を止めると地下から作土層に水を供給する、地下かんがいを利用することもできます。
(30 株 調査、 檜山農業改良普及センター資料より抜粋)