一口かじれば、北海道産小豆のまろやかな甘みが口の中いっぱいに広がる井村屋の「北海道あずきバー」。シンプルな三つの素材で実現した北海道生まれのおいしさが2021年3月の発売以来、評判です。
この記事は2021年6月1日に掲載された情報となります。
井村屋株式会社
開発部 冷菓チーム
チーム長 嶋田 孝弘さん
Profile:大阪府出身。「実家の冷凍庫にいつも『あずきバー』があり、親がおいしそうに食べているのを見て、こんなふうに喜ばれる商品を作りたいという思いで入社しました。実はこれ、当社の“社員あるある”です(笑)」
ぜんざいのようなアイス誕生
1896(明治29)年に創業者の井村和蔵が「ようかん」作りに取り組んだところから、歩みを始めた井村屋株式会社(三重県津市本社)。その後も「即席ぜんざい」などのヒット商品を連発し、同社初の缶詰商品「ゆであずき」も定着。〝井村屋といえば、あずき〟のイメージが日本各地に浸透しています。
1960年代に入ってからはアイス市場に進出。和菓子作りの技術を生かして「ぜんざいを凍らせたようなアイス」として開発されたのが、現在私たちがよく知る井村屋看板商品の「あずきバー」です。
1本に約百粒の小豆が入った「あずきバー」はその生産技術の高さもさることながら、主役である小豆の選定にも妥協はありません。同社独自の厳しい選別工程をクリアしたものだけを使い、発売から半世紀近くの長きにわたり看板商品の味を守り続けているのです。
2013年には「あずきバー」の商標登録を認められました。
原料3種を生かした究極の味
2021年3月北海道産の原料のみを使った「北海道あずきバー」を発売しました。
同社開発部でアイス一筋17年の嶋田孝弘さんにお話をうかがいました。
「圧倒的な強さを持つ〝北海道ブランド〟。北海道産の小豆は粒が大きめで、色も粒の揃い方も申し分なし。絶えず品質向上に努めてこられた生産者の方々のご苦労を実感しています」
「北海道あずきバー」は、「原料を小豆・砂糖・塩の3種類に絞り込んだ究極のアイスバー」です。
「添加物や着色料を一切使わず、純粋に素材の味だけで勝負するため、小豆の性質を見ながら毎回、微妙な炊き具合を当社の職人が調整しています」
サイズは食べごたえのある80mlです。「生産者さんの惜しまぬ努力を目に見える形に変えて全国に届けたい」。井村屋の思いは今、小豆色のアイスバーとなって全国へ。まろやかで優しい道産小豆のおいしさを運んでいます。