この記事は2024年4月1日に掲載された情報となります。
訓子府実証農場では、肥料価格高騰やみどりの食料システム戦略への対応策の一つとして、2018年から施肥量削減を目的とした秋播き小麦追肥の可変施肥を実施しています。
スペースアグリ株式会社の衛星センシングデータを使用し、幼穂形成期および止葉期の追肥における可変施肥を行い、定量施肥と比較を行っています。
過去6カ年の実証では、削減を目的とした施肥量設定により削減効果が得られました。
施肥量を削減しながらも、坪刈りでの収量調査では定量施肥と同等の収量を確保でき、たんぱく含量では、可変施肥により低減傾向が認められ、過度なたんぱく上昇を抑えることが期待されました。
そのほか、生育の均一化、歩留り向上、倒伏軽減も期待できる結果でした。
一方で、たんぱく含量が基準値を下回る年度もあり、止葉期の施肥量設定が課題と考えています。訓子府実証農場では、今後も継続して可変施肥の実証試験を行っていきます。