除草効果を上げるため開発された、日農機製工株式会社の各種アタッチメントを紹介します
この記事は2021年12月1日に掲載された情報となります。
畝間も株間も残さず除草
カルチの爪(アタッチメント)には、土を削ったり、寄せたり、攪拌(かくはん)したり、ならしたりと、さまざまな機能があります。以前はヤナギ刃や深耕爪など数種類しかなく、畝間の除草はできても作物と作物の間(株間)の除草はできませんでした。
これをなんとかしたいと開発されたのが1992年発売の「草刈るチ」です。株間輪(かぶまりん)という回転する爪で株間の除草もできるようになり、炎天下にホー(立鎌)を持って畑を歩く手取り除草を激減させました。
その後も「土を寄せたい」「効率良く除草したい」など、生産者の要望に応えてアタッチメントの種類が拡大。「草刈るチ」シリーズは全道で8000台以上販売され、広く普及しています。
てん菜や豆類、馬鈴しょについては、作物の成長段階ごとに爪のセッティングがマニュアル化されていますが、もちろん自分でアレンジも可能。多機能なアタッチメントが揃っているので、カルチ作業のあとに畑がどういう状態になってほしいのか、理想の畑をイメージしてセッティングしましょう。
硬盤を壊して排水を促進
深耕爪
深耕爪は土に深く入る小型のサブソイラーのようなもの。硬盤を破壊し、土壌の排水を促進。空気の出入りを良くして、土をふわふわにします。
土を寄せながら中耕・除草
ヤナギ刃
昔からある基本のアタッチメントです。土を割るように作用し、根際に土を少し寄せます。一緒に取り付けると除草効果が上がる「やなブレード」もあります。
軽い土寄せでキレイに仕上げ
カスベ刃
豆類・てん菜の仕上げなど、極めて少ない土量 の土寄せに最適です。
ヤナギ刃とセット使いで効果大
ヒョウタン刃
畝と畝の間にまっすぐに爪を下ろし、トラクターに踏まれて硬くなった土を割ります。左右にヤナギ刃、中央にヒョウタン刃の3本セットで使うのが一般的です。
土の塊をこっぱみじんに
ゴロクラッシャー
ヒョウタン刃や深耕爪で浮かせた土の塊を砕くカゴ状のローラー。土を抱きかかえない程度の深さに調整します。作物が成長して畝間が狭くなるのに合わせて幅を変更できるタイプもあります。
生育初期の株間除草に活躍
CMS株間輪
前方で作物近くの土を攪拌し、後方の除草クリーナーでぐらついた雑草の足元をすくうようにして株間の草を地表に引きずり出したり、土中に埋めたりします。畑の微妙な凸凹に応じて一定の深さを自動的にキープできます。
葉を巻き込まずに株間除草
中期用株間クサトリーナ
2本の針金をくの字に曲げた形状。成長した作物の葉の下を引きずることで、株間や根際の草を取り、一定の深さで土を攪拌します。生育中期になってCMS株間輪が窮屈になってきたらクサトリーナに交換します。
土を削って根際に寄せる
中・後期用根際KYブレード
作物がある程度大きくなった時に根際の土を削り、土を寄せながら雑草を退治します。角度の調節や伸縮ができ、作用幅の調整も自由自在。作物の根を極力傷めず、根際の土を削って中心へソフトに土を寄せ、根張りを良くします。
土削りも土寄せも両方できる
ウィングディスク
湾曲したディスクが根際の土を切るように作用。幼少期の作物に土をかけないので、てん菜や豆類の初期除草に最適です。左右のディスクを入れ替えると、作物の上から土をかぶせる土寄せもでき、馬鈴しょの萌芽期培土にも活躍します。
曲がった畝でも常に真ん中を捉える
m・AROTリーナ(まろっとリーナ)
通常、トラクターがずれるとカルチの爪もずれますが、m・AROTリーナは畝の形状に合わせて追従。左右に動いて株間や根際の草を捉えます。2条移植のてん菜の4条処理や傾斜のある畑で役立ちます。