カテゴリー:人材確保対策
実施年度:2017~2019年度
対象:オホーツク管内全14JA
実施:北見支所営農支援室
協力関係機関:オホーツク農業協同組合長会、オホーツク農協酪農畜産対策委員会、担い手農地等検討専門委員会 オホーツク農業協同組合連合会、JA北海道中央会北見支所
POINT
●酪農体験ツアーを開催
●人材をオホーツクへ呼び込み、定着させる!
この記事は2021年12月1日に掲載された情報となります。
地域の人材確保に向けて
オホーツク管内の酪農家戸数は減少傾向が続いており、このままでは、約20年後に現在の半数程度になる見通しです。また、酪農ヘルパーも、恒常的な要員不足の課題を抱えています。
このような中、オホーツク管内のJAなどで構成する「担い手農地等検討専門委員会」※では、「オホーツク農業の振興方策」に基づき、人材確保対策の構築に向けて協議。これまでも、地域が一体となったさまざまな取り組みを行ってきました(表1)。
酪農体験ツアーの開催
人材をオホーツクヘ呼び込む活動の一環として、2017年より「オホーツク酪農体験ツアー」を開催しています(図1)。酪農畜産に興味のある人材を募集し、2019年は2泊3日の行程で開催(表2)。道外から男女4人(男性1人、女性3人)が参加しました(写真1)。
参加者からは、「酪農畜産関連の仕事への従事や移住を考えている」「短期研修への参加を希望する」などの積極的な意見があり、研修や就業(就農)の情報提供などを行いました。
人材がオホーツクに定着
ツアー終了後、参加した女性から連絡が入り、網走市酪農ヘルパー利用組合に就職することになりました。「このツアーでの体験が、就職するうえでの大きなきっかけとなりました」とのこと。
現在、酪農家の代わりに哺乳や搾乳、除ふん、給餌などを行う仕事に従事し活躍しています(アグリポートVOL.26で紹介)。
なお、オホーツク管内のJAでは、人材を定着させるため、オホーツク総合振興局と連携し、新規就農に関する助成制度などを掲載した冊子を作成(図2)。そのほかにも、哺育育成牧場や研修寮などの新規担い手の受け入れ施設を整備するなど、さまざまな取り組みを行っています。
5年後、10年後を見据えて
今後もオホーツク管内の地域や農業の魅力を発信し、人材確保の取り組みを継続していきたいと考えています。残念ながら、2020年はコロナ禍の影響でツアーは開催できず、2021年についても開催の目途は立っていません。
現在は、オホーツク管内の関係機関で地域の人材不足に対する取り組みについて情報共有を図り、人材確保対策の構築に向けて継続的に協議を進めています。
5年後、10年後のオホーツク農業の発展と地域コミュニティの維持に向け、この大きな課題解決にオホーツク管内が一丸となって取り組んでいきます。