CASE STUDY 02
中澤牧場(JA摩周湖)

短い切断長でしっかり踏圧、丁寧に密閉

キーワード:サイレージ子実コーン子実とうもろこし自給飼料
この記事は2024年8月30日に掲載された情報となります。

中澤牧場(JA摩周湖)

中澤牧場
(JA摩周湖)

●DATA
経産牛頭数:200頭
草地面積:170ha
飼料用トウモロコシ面積:45ha
トウモロコシ品種:85日、90日品種
収穫作業:自農場で実施

 

飼料用トウモロコシの収穫について:切断面を8mm+クラッシャーを入れることもあり、水分を70%以下程度になることを目安に時期を決定しています。

 

  • コーンサイレージ調製のポイントは?

  • 踏圧しやすい切断長にしています

●切断長を極力短くして踏圧がしっかりかかるように工夫しました。設定は8㎜を基本にしています。短くすることでバンカーへの収容量も増えます。また、コーンコブをしっかり割ることで牛も残さず食べてくれます。

●踏圧後には、プロピオン酸を表面に散布しています。(20L×4缶を2倍希釈で全面に散布、20L原液をバンカーの壁際に散布)

 

  • バンカーに異物が入らないよう工夫しています

●農場の敷地を出来る限りアスファルト舗装し、環境整備に力を入れています。そうすることで、石やゴミなどの異物がサイレージに混入するリスクも少なく、ロス低減や作業効率向上にもつながっています。

●年に1回はバンカー内とエプロン部分を水洗いしています。排水を考慮してアスファルトに傾斜をつけているので洗浄作業もスムーズに行えています。

 

バンカー内部だけでなく掃除しましょう

 

  • 丁寧に密閉しています

●バンカーの入り口と壁沿いに炭カル(20kg袋)を並べて密閉度を上げています。さらに、コーンサイレージのバンカーについては、1/3ごとに炭カルを帯状に並べています。バンカー2本を1年間かけて使用するので、出来る限り空気が入らないように注意しています。

●ネズミは炭カルを嫌がるようで、炭カルを並べることはネズミ対策にも効果的と感じています。

 

炭カルを並べて密閉度を上げているバンカー
炭カルを並べて密閉度を上げているバンカー

 

取り組みの成果

●高泌乳群(平均乳量40kg)の乾物摂取量は27〜28kg。粗飼料の乾物摂取量も14〜15kgと非常に良く食うサイレージになっています。サイレージをロスなく使い切ることを重視しており、それが実現できていると感じています。

●バンカー建設やアスファルト舗装など、ロスを減らすための投資は、実際にロスが減れば十分に元がとれると感じています。元を取ったあとは農場に利益を出し続けてくれるので、農場経営にとってとても重要だと思っています。

 

※掲載ノウハウは個人の見解に基づくもので一般に該当しないケースもあります。