この記事は2024年8月9日に掲載された情報となります。
北海道産豚肉のあらびきの食感と脂のうまみが楽しめる「札幌物語 道産あらびきチューリンガー」は、今年創業45年を迎えた札幌バルナバフーズ株式会社自慢の逸品。職人技が光る琴似工場を訪ねました。
営業本部 ハム営業部ハム営業課
藤本 朗史主任(右)、中村 彩実さん(左)
ハム事業本部 琴似工場
谷口 正樹工場長(中央)
本場ドイツで金賞を受賞
札幌バルナバフーズ株式会社の「バルナバ」とは、ヘブライ語で「優しさ・親しみ」を意味する言葉。
1979年に大手メーカーから独立した若者たちが創業したマツダ食品株式会社を前身とし、マツダハムとバルナバのダブルブランドで展開していました。
創業期にはハム・ソーセージの本場ドイツ各地に幾度も社員を派遣し、技術を習得。2003年のドイツ農業協会(DLG)国際品質競技会で金賞5個・銀賞2個を受賞しています。
2007年には年には北海道エアポートフーズサービス株式会社と合併し、社名を現在の「札幌バルナバフーズ株式会社」に一新。2008年の北海道洞爺湖サミットでは、同社の「農家のベーコン」が朝食メニューに採用されました。
素材を生かした10㎜挽き
札幌バルナバフーズの商品は現在400種類ほど。その中で看板商品の一つが「札幌物語 道産あらびきチューリンガー」です。ハム営業部の藤本主任によると「チューリンガーとはドイツ・チューリンゲン地方のウインナーのこと。
北海道産豚肉のウインナーは他にもバジリコや行者にんにく等を入れた姉妹商品がありますが、こちらはあらびき本来のおいしさに特化した商品です」
琴似工場の谷口工場長にも商品の特徴を伺いました。
「道産豚肉の魅力は適度な硬さがあって食感がよく、脂肪の甘み・うまみは外国産と比べると群を抜いている印象です。
これらの特徴を生かすため、肉のミンチの大きさが、通常は5㎜で“あらびき”と定義されるなかで、『札幌物語 道産あらびきチューリンガー』は10㎜挽きにすることを選択しました。
一口噛めばジュワッと肉汁が広がる食べごたえを楽しんでいただけるように設定しています」
各工程で職人技がキラリ
谷口工場長が案内してくれたウインナーの製造工程は、原材料である道産豚肉から骨や筋を切り分けたあと、肉と香辛料を混ぜてミンチにします。
「このとき、機械の中で香辛料が均一に混ざるように、あるいはミンチ自体を混ぜすぎて食感が損なわれないようにスタッフが目と手を動かして微調整をしています」。
次の羊腸に詰めるときも「一本一本が同じ太さ・長さになるように、ウインナーのつなぎ目を緩めたり詰めたりしながら手作業で一本ずつきれいに整えています」
このように各工程で機械任せにしない職人技が光る札幌バルナバフーズの「札幌物語 道産あらびきチューリンガー」。
谷口工場長は「生産者の皆さんが作ってくださった原材料のおいしさを最大限に生かすのが、私たちメーカーの務めです。道産品の魅力をアピールするため、これからも良いものを作り続けていきたいです」と語ります。
こうした北海道の職人スピリッツも、同社が長く守り続けてきたおいしさのスパイスになっているのかもしれません。