この記事は2024年7月19日に掲載された情報となります。
髙橋 勝也
(JAるもい)
●DATA
経産牛頭数:85頭
草地面積:100ha(キザミ10ha、放牧5ha、他ラップ)
飼料用トウモロコシ面積:20ha
自力更新時の機械:プラウ、ディスク、ケンブリッジローラ(共同所有)、ロータリーハロー、パワーハロー(自前)
-
草地更新のペースは?
12、3年前から10ha/年のペースです。リードカナリーグラスが多い地域でしたが、草地更新により徐々に減少し、牛の嗜好性が向上したため、このペースで更新し良質な草地を保っています。また、更新時は維持草地よりも多くの堆肥を投入できることからも、定期的に行っています。6~7年で更新することを理想としていますが、規模拡大などに伴い毎年面積が増えて来ており、また肥料高騰や労働力の問題もあり、難しくなってきているのが課題でもあります。
-
草地更新時に大事にしている点は?
-
播種のタイミングです
●基本ですが、天気をこまめに確認しながらベストなタイミングを見逃さずに作業を行っています。
●播種時期は9月上旬が基本。自前で作業を行っているので、発芽が揃うように雨の前に播種するなど天気を見て決めています。
●これまでの経験から、播種さえタイミングが良ければ、きれいな草地ができると考えています。
-
簡易更新にシフトしています
●9月上旬までに播種ができるように、また、手間を省くためにプラウをかけた完全更新ではなく、最近は簡易更新にシフトしています。
●1番草収穫後に伸びてきた雑草を非選択性除草剤で枯らした後、堆肥を投入してからロータリーをかけます。
●ロータリーは基本2回かけます。1回目は時速2km、2回目は3kmでゆっくりと走ります。
●2023年9月の播種は、ロータリーを1回しかかける余裕がなかったのでロータリーをゆっくりかけて可能な限りルートマットをつぶすように作業しました。
-
更新後の雑草管理です
●ギシギシが出るため、除草剤ハーモニーを欠かさず散布しています。
取り組みの成果
収量や嗜好性の向上により、配合飼料の量を増やさなくても出荷乳量が伸び、繁殖も改善されました。育成・泌乳・乾乳のどのステージの牛に対しても雑草割合の低い草を与えることができるようになりました。燃料費や肥料高騰などは厳しいですが、牛が喜んで食ってくれる草を作るため更新は続けようと考えています。