JAとまこまい広域「農業パート募集説明会」を開催

キーワード:労働力

JAとまこまい広域「農業パート募集説明会」を開催

カテゴリー:労働力不足対応
実施年度:2019年度
実施:苫小牧支所営農支援室
対象JA:JAとまこまい広域
広告関連:佐川印刷株式会社札幌支店、株式会社道新サービスセンター苫小牧営業所、株式会社とまみんサービス
会場関連:沼ノ端交流センター

POINT
●「農業パート募集説明会」で人材確保

この記事は2021年10月1日に掲載された情報となります。

効果的なパート募集方法を見つけるために

JAとまこまい広域管内では、近年、農作業パートの人材確保が難しい状況が続いており、特に農繁期はその傾向が顕著です。地元を中心にJA広報誌などを利用してパート募集を行ってきたものの効果は低く、有効的な募集方法を模索していました。

そこで、J‌Aと苫小牧支所営農支援室が連携して他地区で開催されるパート募集説明会などの視察を何度も行い、住民の年齢層が比較的若く人口増加もみられる苫小牧市沼ノ端地区で、「農業パート募集説明会」を開催することにしました。

 

主婦層とシルバー層をターゲットにした告知と会場設営

募集ターゲットを主婦層とシルバー層に定め、そうした方々に訴求できるようなデザインや内容のチラシ約3万枚を制作しました(図1)。制作したチラシは配布エリアを吟味し、新聞に折り込み広告を行ったり、ポスティングサービスも利用しました。

 

チラシ
図1.チラシ

 

会場は来場者の利便性を考慮した場所としました。説明会は2019年8月26日に行い(写真1)、口頭での説明に加え、作業の様子が分かるビデオを上映したり(写真2)、作業時に使用する道具や衣類などの現物を展示して、初めての方にも分かりやすいよう工夫しました。また、J‌Aが自ら説明会の運営を行ったことによりコストダウンを図りました。

説明会の様子
写真1.説明会の様子
農作業のビデオを上映(上段:南瓜の作業、下段:馬鈴しょの選別作業)
写真2.農作業のビデオを上映(上段:南瓜の作業、下段:馬鈴しょの選別作業)

予想を上回る登録者数

当日の来場者は12名(女性9名、男性3名)となり、このうちパート登録者は10名で、事前登録分と合わせて11名となりました。

来場者に対してアンケート調査を実施したところ、会場の利便性が良く、説明が分かりやすいとの感想が多くみられました。また、説明会に対する来場者の評価も良好で、今後の募集活動に有益な情報が得られました(図2)。

アンケート結果
図2.アンケート結果

今後の人材の定着に期待

各登録者が希望する勤務日や時間については大きくバラつきがありましたが、JAと生産者が協力して調整を図り、車を持っていない1名を除き9名は南瓜の収穫作業に、1名は馬鈴しょの選別作業に従事することになり、10名の就労につながりました。雇用期間終了後にJAが各就労者に意向を確認したところ、家族の転勤などで転居せざるを得ない方を除き、7名が次年度以降も別の作業を含めて再び就労したいとの意向があると分かり、人材の定着が期待されています。

JAが自ら説明会の運営を行ったことにより、運営に関わるノウハウが蓄積され、継続的にイベントを開催する礎となりました。JAでは、今後の説明会などでの活用を視野に農作業風景の映像データを蓄積したいと考えています。

説明会を受けた後の感想(抜粋)

●分かりやすかった(服装・Q&Aなど)。
●興味はあったが実際の作業など分からないことがいろいろあったので、口頭での説明や映像があって分かりやすくて良かったです。
●進行の方が聞きたいことを全部聞いてくれて良かったです。
●丁寧で分かりやすい説明をしていただいたと思います。
●よくある質問についての説明が分かりやすかった。