活用シーン拡大を目指す
農作業省力化に 期待される ロボットトラクタ01

水田作業から実用化が始まっているロボットトラクタ

キーワード:スマート農業ロボットトラクター自動操舵自動操舵トラクター

農作業省力化に期待されるロボットトラクタ

この記事は2024年8月13日に掲載された情報となります。

 

農家戸数減少や耕地面積拡大など、省力化が強く求められる中で注目される、ロボットトラクタとは。

 

活用シーン拡大が期待されるロボットトラクタ

ロボットトラクタとは、ロボット技術により無人で圃場内を自動走行し作業を行うトラクタのことで、国内では2017年から販売されています。

直進と旋回の走行やPTO駆動の入り切り、作業機の上げ下げなどを自動で行うことができ(表1)、現在は耕耘や代掻き、肥料散布など水田で使う作業機が適応しています。

しかし、畑作や酪農畜産(粗飼料収穫)で使う作業機は、種類が多く起伏や傾斜のある圃場や作物への対応も含め、使用できるものがまだ少ない状況です。

 

表1.ロボットトラクタと自動操舵システムの比較
表1.ロボットトラクタと自動操舵システムの比較
※上記は基本機能の比較で、自動操舵のオプション機能は除く
※枕地(外周)は、辺は自動直進、四隅は手動

 

また、安全のため農林水産省が策定した「農業機械の自動走行に関する安全性確保ガイドライン」に準じた対策が求められ、走行中の人や障害物の検知、圃場や作業経路からの逸脱防止などに対応した自動停止機能の装備が必須で、使用時は人が目視で監視しなければなりません。

そうした中、2024年3月に「安全性確保ガイドライン」が改正され、目視での監視に加え、遠隔監視の場合の指針が新たに示されました。これにより、離れた圃場でロボットトラクタ単独での作業が可能となり、農業現場での活用シーン拡大が期待されています(図1)。

 

図1トラクタの自動化レベル
図1.トラクタの自動化レベル

 

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