「楽しい農業」で 農家のファンを増やしたい

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北海道農協青年部協議会_会長_髙見章太

北海道農協青年部協議会 会長
髙見章太

この記事は2024年9月9日に掲載された情報となります。

 

子ども時代はよく、じいちゃんが「農家は楽しいぞ」「いい仕事だぞ」と言いながら楽しそうに作業している姿を見ていました。今思うと、あれは遠回しに孫に農家を継いでもらいたいという気持ちの表れだったのかもしれません。

実際に就農してからは農家の大変さが分かり、ときには方針の違いから親父と言い合いになることもありました。そういう時に同じ悩みや課題を共有できるメンバーがいる青年部の存在は、とてつもなく大きかったです。鷹栖・東鷹栖地区の若手がことさら仲が良かったことにも助けられました。

JAたいせつ青年部が中心となって取り組んでいる「田んぼアート」は、来年20周年を迎えます。節目の年に何か思い出に残るようなことができたらと、皆で知恵を絞っています。

このたび北海道農協青年部協議会会長を拝命しまして、身が引き締まる思いですが、同時にこれまで地元青年部で培ってきた分け隔てのない意見を言い合える雰囲気作りや「自分がどうやって楽しみながらこの組織で役目をまっとうできるか」を考える姿勢は、これからも大切にしていきたいと考えています。

応援してくれる会社や地元の仲間たちに背中を守ってもらいながら、国や北海道ともしっかり連携し、北海道の青年部だからできることに挑戦していきたいです。

コロナで止まっていた企画も再開し、学校の先生や子どもたちも対象にした食育イベントなどを通じて、農家のファンを増やしたい。「農家は魅力ある楽しい仕事だ」と伝えることが、北海道農業の未来につながると感じています。

これってもしかしたら、そのことを小さい頃から自分に刷り込もうとしていた、じいちゃんの受け売りなのかもしれません。

 

Profile:1984(昭和59)年、旭川市東鷹栖出身。富山県から入植した米農家の4代目。北海道立農業大学校卒業後、実家に就農。JAたいせつ青年部部長、JA上川地区青年部協議会会長等を経て、2024(令和6)年度から北海道農協青年部協議会会長に就任。米農家5人で農業生産法人株式会社Front lineを設立。営農規模は水稲100ha、野菜1ha、小麦・大豆等40ha。東鷹栖で初めて生産するハトムギにも挑戦中。