この記事は2024年2月1日に掲載された情報となります。
そもそも「指導農業士」「農業士」って、どういう称号?協会の事務局を担う北海道農政部生産振興局の技術普及課で制度や認定の基準についてお聞きました。
北海道農政部 生産振興局
技術普及課 課長補佐(担い手対策)
小塚 和博さん
指導農業士と農業士の役割について教えてください。
小塚:「指導農業士」は“新規就農者などの育成指導に熱意を持ち、地域のリーダーとして活躍する方”、「農業士」は“農業経営に自ら研鑽を積み、地域活動に取り組む方”と期待される役割に違いがあります。
いずれも農業改良普及センターからの情報を参考に市町村長が推薦し、有識者の意見を踏まえたうえで北海道知事が称号を授与します。
現在、道内では914名の指導農業士と、1517名の農業士が活動中です。それぞれに協会が組織されていて、全道研修会や現地研修会、先進地視察などを通じて情報交換や研鑽、親睦を図っています。
認定の基準は?
小塚:指導農業士はおおむね40歳以上、農業士は30歳以上で農業に5年以上従事していることが認定要件の一つです。30〜40代の若手の方にも加わっていただけるとありがたいですし、女性の比率も増やしていきたいと考えています。
認定されたからといって特典のようなものはなく、むしろ普及センターから試験をお願いされたり、研修の講師や視察の受け入れを頼まれたりと、相談ごとが増えるかもしれません。現在、活動されている方々も皆さん、地域の将来や農業の振興を考えて、ボランティア精神で協力してくださっています。
生産者の皆さんには、そうした高い志を持った仲間の輪にぜひ加わってほしいですし、地域の方々には彼らの力をもっと積極的に生かしてほしい。新規就農者の募集や、小学校での食育授業、研修会の講師や視察の受け入れなど、多岐にわたって力を貸してくださるはずです。