自動操舵トラクター入門03.稼働までのステップ

現場で活用するために必要なステップこそ、重要です

キーワード:ICT技術スマート農業トラクター

三菱農機販売株式会社

三菱農機販売株式会社
北海道支社 販売推進部 ICT推進課
課長 細田 昌輝 さん(左)
主任 浜辺 和彦 さん(中央)
主任 清水 剛 さん(右)

この記事は2018年6月1日に掲載された情報となります。

 

自動操舵補助装置を購入し、トラクターに取り付けただけでは有効に使いこなすことはできません。実際に農作業で稼働させるまでのステップを三菱農機販売株式会社 ICT推進課の方にお聞きしました。

 

使い慣れることが大事です

ガイダンスや自動操舵補助装置は、テレビや冷蔵庫のように機器を購入すればすぐに使えるというわけではありません。これまで、多くの機器を提供してきた三菱農機販売株式会社の浜辺さんは現場導入前の準備の重要性を説きます。

「装置を取り付けるトラクターや購入者の農作業内容、圃場の条件などによって各設定が異なってきます。『買ったけど使えない』という状況を避けるためにも、私たちディーラーは購入者ごとに最適なセッティングをして引き渡します。(下記参照)

 

Step1.機種選定・購入(ディーラー・購入者が実施)

❶どんな作業に使いたいのか、どのトラクターに取り付けるかを決める。
❷最適機種を選定。
(例)「奇麗にアッパーロータリーを掛けたい」などの要望があれば、RTKに対応したガイダンスや低速運転に対応した自動操舵補助装置が必要。

 

Step2.機器のトラクターへの取り付け(ディーラーが実施)

各機器の最適な取り付け位置や固定方法はそれぞれ違う。安易に「他の人と同じ」設定にすると、作業精度の低下につながることがある。

機器のトラクターへの取り付け

 

Step3.機器の初期設定(ディーラーが実施)

トラクターのサイズ情報や、自動操舵補助装置の力の加え方などの数値を入力。

※RTKの場合は受信機のセッティングを行う。

GFX-750車両寸法

 

Step4.トラクターの走行チェック【作業機なし】(ディーラーが実施)

作業機を付けていない状態で、真っすぐ走行するように設定の調整を実施。

※同じ種類のトラクターでも動きのクセが異なるため、他人の設定データをそのまま使うことはできない。

 

Step5.トラクターの走行チェック【作業機あり】(ディーラー・購入者が実施)

作業機をつけた状態でもStep4と同じように走行するための微調整を行う。作業機ごとの設定が必要なため、購入者にはこの設定の仕方をしっかり覚えてもらうことが大切。

 

Step6.ガイダンスに基準線【AB線】を登録(購入者が実施)

❶自動運転の基準となる線(AB線)を圃場ごとに登録。
❷基準線に沿ってトラクターが自動で走行する。

 

一方、その後の活用は、購入者の機器への理解度が大きく影響するのも事実。パソコンやスマホの操作と同じで、使い慣れることが大事です」

また、導入後のトラブルでは理解不足が原因になるケースが多いとのことです。

「トラブルの多くは基本設定の確認不足。作業機の幅の設定は合っているか、インターネットを使ったRKTの場合はスマホが正常に動いているか(省エネモードになってないか)など、基本的な設定ミスが原因の場合が多く見られます」