厳選された道産牛を原料に、素材のおいしさを味わえる株式会社北海道チクレンミートの「無塩せきコンビーフ」。無添加でクセのない味は、健康志向の消費者からも支持され、同社の人気商品となっています。「無塩せきコンビーフ」が長い間支持され続ける理由を同社の皆さんにお聞きしました。
この記事は2023年2月1日に掲載された情報となります。
株式会社北海道チクレンミート(左から)
第二営業部 販売促進二課 係長 石井 実さん
第一営業部 食品安全チームメンバー 部長 川尻 敦哉さん
製造部 札幌工場 工場長 平田 勝さん
開発部 商品開発課 次長 佐野 浩一さん
愛され続ける安全・安心
道内唯一の畜産専門農協連合会、北海道チクレン農業協同組合連合会。その協同会社である株式会社北海道チクレンミートは生産者と消費者の「かけ橋」として1982年に誕生しました。1985年には牛肉加工品の製造を開始。以来、多くの方に支持され続けているのが「無塩せきコンビーフ」です。当初から牛肉、牛脂、塩だけを使用し、糖類や発色剤といった添加物を一切使用していない無塩せきという製法の商品。牛肉本来のうまみを存分に味わえることに加え、賞味期限が2年と長く、防災用に常備できる同社の人気商品です。
「牛の部位全てを使用して、何度も試作を重ね食感や味を追求した結果、スネやネックにたどり着きました。無塩せきなので、近年高まる健康志向の高まりにもマッチしています。今では人気の要因となっている『無塩せき』ですが販売当初は消費者に理解していただけませんでした。塩を使っていないと勘違いされたこともあります」そう話すのは、営業担当の石井さん。原料となる牛肉は全て指定牧場から調達しています。
「とことん北海道にこだわった牛の赤身だけを使用しているから自信を持ってお届けできます。北海道産というブランド力もあり、需要は拡大。消費者から直接お問い合わせをいただくなど、高い評価を得ています。ただ、ニーズに応えるだけの原料を確保できないのが残念ですね」
素材が本来持つ味わいを守る創業時から変わらぬ想い
「牛肉の味がダイレクトに伝えられるよう調味料は塩だけで塩漬け期間を設けています。更に使用部位を限定しているので、味は安定しています。これまで培ってきたこの味を守り、品質を維持しなければなりません」と開発担当の佐野さん。製造担当の平田さんも品質を第一と考え、次のように話します。
「販売当初から変わらない製法で、一缶ずつ丁寧に製造しています。今後、自動化が進んでも人の手が必要な部分を残し、当社独自の味を大切にしたいと考えています」
「当初、1カ月に3000個だった販売個数が数万個に増加した今も、道産牛の自然な味を守ることに変わりはありません」という営業部長の川尻さんは生産現場との連携で北海道を盛り上げたいと考えています。
「生産現場の後継者不足や、コロナ禍など、困難な時代だと思います。こんな時こそオール北海道として、生産者が一体となり、おいしい食材を全国の食卓にお届けしましょう。私たちも一生産者として、皆さんと手を取り、歩んでいきたいと思います」
令和に価値が再認識される、昭和生まれの「無塩せきコンビーフ」。消費者に届ける生産現場の想いは創業から変わりません。