精米と玄米を合わせて、年間11万tを超える北海道米を販売しているホクレンパールライス。安全・安心でおいしい精米商品を消費者に届けるため、関係者一体となった努力が大切です。
この記事は2022年8月1日に掲載された情報となります。
ホクレン パールライス部 パールライス総合課
ホクレンパールライスでは、生産者の皆さんが丹精込めて生産した北海道米を、石狩市と砂川市にある二つのパールライス工場(写真1)と協力工場で精米※。7割を量販店や生協などの家庭用精米、3割を外食やコンビニなどの業務用精米として販売しています。精米として販売している北海道米は年間7万t強で、96%は道内で販売されています。
※パールライス工場⇨全量うるち米
協力工場⇨もち米と一部のうるち米
販売の最前線で消費者に対応
販売の最前線にいるパールライス部には、ご購入いただいた消費者や実需者の皆様から、品質や炊飯方法、キャンペーンなど商品に関するさまざまなお問い合わせをいただきます。
おいしいお米として評価の高い北海道米ですが、中には「おいしくない」というご指摘をいただくこともあります。その際は商品を回収し、品質等に問題無いことを確認した上で、炊き方や保管方法を含めて丁寧に説明し、ご理解いただくこともあります。
安全・安心でおいしい商品づくりへの取り組み
おいしいお米を届けるため、水分や白度、粉状質粒などの品質基準を設け、それを満たすものだけを出荷していますが、お客様への対応などを通じ、異物が混入した商品を製造し、信頼を失うことがあってはいけないという緊張感を常に感じています。
そのため、パールライス工場では、異物混入リスクを限りなくゼロにするべく、玄米の荷受けから、精米、精選、包装から出荷までの工程で、玄米粗選機や石抜機、色彩選別機、金属検出機など、異物を取り除くための機械を何工程も通し、大きなものから鉄粉レベルまで徹底した除去を行っています(写真2、3、4)。
工場の選別で取り除けないものも
異物混入リスクの更なる低減には、生産から商品出荷に至る全ての工程での努力が重要です。道内各地の玄米調製施設等においても異物除去に取り組んでいただいていますが、生産者の皆さんも収穫、乾燥などの場面でなるべく異物が混入しないようご協力いただければと思います。
一方で、当工場の選別機械等を用いても取り除けないものもあります。例えば、混入した異品種や匂い移りしたお米、カビなどの微生物や猛暑の影響もあり近年増加している「胴割れ米」などです。米粒内部に亀裂が生じる「胴割れ米」は、炊飯時に粒がくずれ、炊くとベタっとした団子状になり、食味低下の大きな要因になります。
商品づくりの第一は良い原料玄米があってこそ
間もなく水稲も出来秋を迎えますが、品質の確かなパールライス商品づくりの第一は、生産者の皆さんに生産いただく良質な原料玄米があってこそとなります。今年も、適切な栽培管理や収穫、乾燥調製機械の点検、清掃、作業工程の確認と確実な実施にご協力いただきたいと考えています。
関係者が一体となって努力し、消費者に安全・安心でおいしいお米を届けていきましょう。