作業事故ゼロを目指し、ホクレン訓子府実証農場では第三者からのアドバイスも生かし、安全対策に取り組んでいます。
この記事は2021年2月1日に掲載された情報となります。
ホクレン 訓子府実証農場 業務課
専門家のアドバイスを基に安全対策を実施
ホクレン訓子府実証農場は、240haを超える敷地と約400頭の牛を有する大規模な施設。職員や実習生などを合わせると約50人が働いています。日々、安全に気を付けて作業を行っているものの、ヒヤリ・ハットすることも少なくありません。
この状況を改善するために、2020年度に網走農業改良普及センターおよび一般社団法人日本労働安全衛生コンサルタント会に依頼し、主に酪農作業に対し、農場内の安全衛生管理に対するアドバイスをもらいました。ここでは、それらをもとに現在農場内で取り組んでいる安全対策の中から一部の事例を紹介します。
農作業事故を撲滅しよう
農業はほかの産業と比較しても非常に事故率が高いことが課題です(アグリポート27号27ページ参照)。一つの事故が経営の根幹を揺るがす事態になることも十分考えられます。当農場で行った安全対策を、各農場でも参考にしていただき、農作業事故を撲滅しましょう!
訓子府実証農場の安全対策事例
YouTubeのホクレン アグリポートチャンネルで、その他の事例も含めた安全対策を紹介しています。
https://youtu.be/NtvWpdZNT1I
事例1 はしごの滑り止め
ミルキングパーラーのはしごからの転落防止のため、足置きに滑り止めテープを巻き付けた。
事例2 階段の滑り止め
ミルキングパーラーのホールディングエリア内につながる階段が滑りやすかったため、階段用すべり止めを設置した。
事例3 ミルキングパーラーの照度アップ
ミルキングパーラーの蛍光灯をLED照明に交換したことで、照度が35%アップ。朝方の搾乳作業時の手元が見やすくなった。
事例4 鉄柱のクッション設置と手の保護
薬を飲ませる際に、牛が急に首を振り、鉄柱で手の甲をぶつけることも。鉄柱にクッション材を巻き付け、手の甲にプロテクターを着用することとした。
事例5 胴体の保護
牛の移動や人工授精などの際に、バイク用チェストアーマーを着用し作業者の胴体を保護。
事例6 足の甲の保護
足の甲を牛に踏まれる事故を防ぐため、先芯入り長靴に足の甲を保護するプロテクターを取り付けた。
事例7 場内道路のアスファルト補修
場内道路にくぼみがあり、車両がはまるリスクが。水と反応して硬化するアスファルト材で補修。