この記事は2022年6月13日に掲載された情報となります。
北海道の作物に「たまてばこ」!ミリオネアフロアブルのご紹介
ミリオネアフロアブルは北海道の主要作物である「たまねぎ」「まめ類」「てんさい」「ばれいしょ」「こむぎ」の各種病害に使用でき、それぞれの頭文字を取った「たまてばこ」がキャッチフレーズとなるSDHI系の新規殺菌剤です。
主要な作物に幅広く適用があるため、それぞれの作物の防除に同じ薬剤で使い回しがしやすい点でも使い勝手がいい農薬ですね!
今回は、てん菜の根腐病での試験事例について紹介します。
1.てん菜での農薬登録内容(抜粋)
てん菜では根腐病(灌注または散布)、葉腐病(散布)の登録があり、根腐病、葉腐病の散布による同時防除が可能です。
2.てん菜根腐病について
高温多湿条件(適度な湿度で25~30℃で進展が早いとされます)で発生しやすく、6月下旬頃に初発し7月下旬~8月中旬にか けてまん延する病害です。葉柄基部、冠部および根部に発生し、はじめは葉柄基部または冠部に黒褐色の小さな病斑が現れ、次第に根部まで進展します。病原菌はRhizoctonia solaniです。
2.試験事例(令和2年度施防協試験結果)
施防協での現地試験から代表的な2例を紹介します。
令和2年に実施した6カ所の施防協での現地ほ場試験のうち、発生が少なく判定不能な1例を除き、1カ所が実用性は「高い」、4カ所は「ある」というポジティブな評価でした。
3.試験事例(平成29年ホクレン農総研試験結果)
平成29年にホクレン農業総合研究所で実施した試験では、病原菌を接種し人為的に根腐病を甚発生させた条件下で実施しました。その結果では対照剤Bに効果が優りました。
4.まとめ
てん菜の根腐病では既存の薬剤と比較し、同等~高い効果を期待できる剤と言えます。また複数作物での幅広い登録(小麦赤さび病、豆類菌核・灰色かび病、馬鈴薯黒あざ病、玉ねぎ小菌核・白斑葉枯病など)があることから、各作物の防除に組み入れることで手持ちを有効に使い回しやすい点もこの剤のおすすめできるポイントです。
ご使用に当たっては、必ず製品のラベルを確認の上、使用頂きますようお願いいたします。