留意点と新技術をまとめて紹介

2025年 営農のポイント

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営農のポイント2025

この記事は2025年4月1日に掲載された情報となります。

北海道農政部生産振興局技術普及課普及指導員グループ総括普及指導員 (農業革新支援専門員) 成松靖さん

北海道農政部 生産振興局技術普及課
普及指導員グループ 総括普及指導員(農業革新支援専門員)
成松 靖さん

 

本格的な春作業が始まる前に、知っておきたいポイントを、北海道農政部生産振興局の技術普及課に聞きました。近年影響が大きい気候変動や社会情勢への対応、注目の新技術や新品種など、営農形態ごとに紹介します。ぜひ参考にしてください。

写真・図等提供元:地方独立行政法人北海道立総合研究機構、北海道農政部生産振興局技術普及課

 

2024年の振り返り

 

ポイント❶
ここ数年続く高温傾向

2024年は春から秋にかけて平年よりも気温が高く経過したものの、記録的な高温となった2023年よりは低く、㆒部品目を除き全体的な生育や収量への影響は少なく終わりました。

4月は高温で経過し、融雪が早まり作業は順調に進みました。5月は上下旬に低温、中旬に高温となり、6月は気温が高く日照時間も多かったことから、生育は平年より早く順調に進みました。

7月も日照時間が多く、全ての地域で気温がかなり高くなりました。8月の気温も高く経過しましたが、下旬には大雨もあり土壌水分が高まる地域もありました。

9月は気温が高く、長い日照時間と少ない降水量で経過。作物全般で生育は順調に経過し、農作業も順調に進みました。

ポイント❷
水稲は堅調、畑作は平年並み以上でしたが高温の影響あり

品目別に見ると、水稲の作況指数は103(やや良〜良)でした。品質としては白未熟粒の発生は少なく、低タンパク米の出荷比率は前年より高いものの2割程度でした。

畑作は、高温の影響により作物の生育は平年より早く進み、収量や品質は概ね平年並み以上となりました。

㆒方、コムギ縞萎縮病や、高温に由来する小麦の赤さび病、豆類のマメノメイガなどの病害虫発生、豆類の登熟不良による品質低下も見られました。

ポイント❸
野菜は概ね平年並み、花きは出荷量の減少や品質低下も

園芸のうち、野菜は収量・品質ともに概ね平年並みだったものの、㆒部で高温や少雨の影響を受けました。

暑さに弱い、ほうれんそうは、8月の発芽不良で収量が落ちましたが、春や秋口は平年並みでした。トマト類の生育は順調だったものの、㆒部に夏の高温が原因で着色不良果や軟果が発生しました。

はくさいの春まき作型では6〜7月の少雨により心腐れが発生し、収量が平年並みからやや下回りました。

ブロッコリーの7月どりでは高温・少雨により不整形花蕾(からい)の発生が見られました。

花きは需要期に合わせた出荷に向け、高温対策の実施により2023年のような極端な早期開花は回避できたものの、2022年と比較すると需要期の8月の出荷量は減少。

また、選花場の高温や輸送中のダンボール内での蒸れによる品質低下が目立ちました。

ポイント❹
果樹は地域の差が大きく、飼料作物は適期収穫できました

果樹は春先からの高温により、各樹種とも発芽期・展葉期・満開期は平年より早く、収穫時の果実肥大は平年並みからやや大きくなりました。

㆒部で花芽不足、結実不良、病害の発生などにより、収量・品質は園地による差が見られました。

飼料作物は高温により近年は生育が早まり、収穫の遅れが課題となっていましたが、生産者の努力により適正なスケジュール管理ができ、適期収穫ができるようになっています。

 

道総研HP
道総研(北海道立総合研究機構)のHP内、農業研究本部の「農業技術情報広場」に、農業試験場の研究成果一覧が掲載されています。>詳しくはこちらをご覧ください。