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農家も、農家じゃない人も皆で「おふくろみそ」づくり

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JAとまこまい広域女性部
JAとまこまい広域 女性部 厚真支部 加工部
佐藤 美奈子さん(左) 猪師 恵さん(左中) 石橋 実穂子さん(右中) 桐木 延子さん(右)

 

この記事は2025年4月1日に掲載された情報となります。

JAとまこまい広域 女性部 厚真支部 加工部

 

厚真町の農家のお母さんたちが地元の大豆と米で仕込む「おふくろみそ」は、1987(昭和62)年から続くロングセラー。多くの人が参加するこの取り組みを長く続ける秘訣について加工部のメンバーを取材しました。

 

発売から38年目の人気商品

—「おふくろみそ」のきっかけは?

佐藤:婦人部の先輩方が自家用に手づくりしたみそを人にあげたところ評判になり、販売を勧められたそうです。

でも今日のメンバーはみんな結婚してから厚真に来たので、当初のことは誰も知りません(笑)。

桐木:私が㆒番長いんじゃないかな、20年以上やってると思います。

 

おふくろみそ
厚真町産の大豆(トヨムスメ)と米(ななつぼし)を原料に仕込んだ「おふくろみそ(中央)」。地元のホクレンショップほか、きたキッチン(札幌市)、くるるの杜(北広島市)、JAとまこまい広域のオンラインショップでも販売しています。

 

—みそづくり作業はどのように?

佐藤:12月と1月に各1週間ほど加工場に集まって仕込みます。

桐木:米も大豆も1袋30kg。持ち上げるだけで重労働ですよ。

佐藤:腰を痛めそうだから用心してベルトしたりしてね。

石橋:持ち上げるときは2〜3人がかりで掛け声かけてやってます。

猪師:米や大豆を洗うのも、水が冷たくて大変。みんなでワッとやって終わらせます。

石橋:夏場は加工場に冷房がないので暑くて。

桐木:仕込んだみそを樽から出して、天地を返して別の樽に入れ替える。腰を曲げたままだからきつい。

石橋:でも、それが発酵を促すから、手を抜けない。熟成させて11月から新みその発売になります。

 

129個を仕込み
加工部のメンバーは30〜60代の13人。1995(平成7)年にできた加工場の熟成庫にはみその樽がぎっしり。今年4斗樽で129個を仕込みました。(左)熟成庫、(中)みそ詰め作業と、(右)こうじの種付け作業。

 

他愛ないおしゃべりが楽しい

—皆さんにとってみそづくりはどんな時間ですか?

石橋:先輩方の手際のいい作業を見て、みそづくりだけじゃなく農作業や家事にも応用できた。たくさんのことを学びました。

桐木:冬は農作業がないので、ずっと家にいるよりもみんなと会えば刺激をもらえるしボケ防止に(笑)。

猪師:農作業って家族以外と話す機会が少ないんですよね。だから、皆さんの話を聞くだけで楽しい。

米や大豆が、みそになるのを見るのも面白いし、あと私はお菓子づくりが趣味なので、休憩時間に皆さんに食べてもらうのもやりがいなんです。

 

仕込み前の大豆の選別作業
仕込み前の大豆の選別作業

 

佐藤:夏場は忙しくて隣近所でお茶を飲んだりできないから、他愛ない話ができるのがやっぱり楽しい。

石橋:昔は近隣で防除の共同作業もあったけど、今は個人個人の家でやってるし、コミュニティという意識が薄れてるよね。

猪師:てん菜のポット苗づくりも前は㆒緒にしてたけど、みんな直播になって、移植はもううちだけ。

桐木:昔は老人クラブや自警団、婦人部や若妻会で家に閉じこもっていられなかったけど、今では老人クラブも消滅。

それでも厚真はかろうじて地域のつながりが残っていたから、地震の時も助け合えた。

私は震災で自宅が全壊したので、しばらく小さなハウスで生活していたんですが、皆さんにはずいぶん助けられました。

 

これからも長く続けるために

—「おふくろみそ」の今後は?

石橋:私が厚真に来た頃は300人いた婦人部が今は20人、うち加工部は13人。農家にこだわってはいられないよね。

桐木:JA女性部の加工部員だけでは回らないので、仕込みのときはO‌Gさんや農家ではない町の人に手伝ってもらったりしています。

石橋:おふくろみそづくりのあと、自家用みそづくりの催しをしているので、参加してくれた町民の皆さんをしつこくない程度にお手伝いに勧誘したり(笑)。

佐藤:加工場の機械も老朽化しているので、いつまでできるんだろうと思いつつ、助けてくれる方がたくさんいるので、健康でいられるうちは頑張っていきたいな。

石橋:関わった以上は次の世代にもつなげていきたい。欲をいえば、加工品のラインナップも増やしたい。

いま私たちは賃金をいただいてつくるだけで、販売はJ‌Aの担当者にお任せしてるけど、できればもっと主体的に取り組んでいけたらいいな、と思っています。