CASE 05

昨年の経験を踏まえ、今年の栽培状況はどうでしたか?

キーワード:そらきらりプロのノウハウ北海道米栽培技術
この記事は2025年1月22日に掲載された情報となります。

奈井江町熊谷智克さん

奈井江町 熊谷 智克さん(JA新すながわ)

作付状況

奈井江町熊谷智克さん表

 

POINT

•猛暑の影響を少なくするため、水管理では落水と入水をこまめに実施。
•収量確保と株の成長具合が程よいバランスになるよう、施肥量の調整が必要。

 

  • 栽培時に最も気を配ったのはどのような点ですか?

  • 高温障害と倒伏の対策として落水と入水の回数を増やしました

2023年の猛暑の影響を考慮した高温対策と、倒伏対策として根張りを強くする狙いもあり、落水と入水の回数を増やしました。

6月下旬、7月中旬に中干しをして、8月中旬に水の掛け流しを行いましたが、一部倒伏と高温に起因する乳白粒も多く発生してしまいました。

収穫を1週間ほど遅らせましたが、青米も多く、歩留まりが良くなかったです。

新品種なので栽培方法の確立まで、まだ試行錯誤が必要だと感じます。他の農家さんの方法も参考に、今後、再チャレンジしたいです。

 

奈井江町熊谷智克さん図1

 

  • そらきらりを栽培して気付いたポイントは?

  • 多収品種のため株が太く成長。施肥量など地域に合ったマニュアルが必要

2023年は施肥量を抑えたところ、想定した収量が確保できなかったので、2024年は施肥量を約1.3倍に増やしました。

結果、株が大きくなり過ぎた上に、登熟を待つ間に倒伏も発生してコンバインで刈りづらかったです。

現在、地域の農家さんがいろいろなやり方を試しているので、成功・失敗事例の両方を精査し、地域に合った栽培マニュアルができればと思います。

 

奈井江町熊谷智克さん図2

 

  • その他のポイント
    ●2023年はきらら397とそらきらりを両方を作付けしました。例年にない猛暑の年でしたが、そらきらりの方がきらら397よりも若干多く収穫することができました。
    ●2024年の農薬防除は育苗時と7月下旬に計2回行いました。

※ノウハウは個人の見解に基づくもので一般に該当しないケースもあります。